[ブリュッセル 7日 ロイター] - 欧州連合(EU)は、ベラルーシで8月に行われた大統領選挙に不正があったとして、カライエフ内相を含む31人の政府高官を対象に9月半ばまでに制裁を科す方針だ。
ベラルーシでは、ルカシェンコ大統領が6選した選挙は不正と主張する抗議デモが約1カ月も続いている。
3人のEU外交官によると、EUはベラルーシ当局によるデモ弾圧を止めさせ、大統領選挙のやり直しを促したい考え。
「われわれは当初、14人(への制裁)で合意したが、多くの加盟国がそれでは十分でないと主張した。現在、17人の追加でコンセンサスに達している。対象は、先の選挙、暴力や取り締まりに関与している高官だ」と外交官の1人は述べた。
先月下旬のEU外相理事会では、EU渡航禁止や資産凍結などの制裁措置で原則合意していたが、具体的な制裁対象までは決められなかった。
業を煮やしたリトアニア、ラトビア、エストニアのバルト3国はルカシェンコ大統領を含む30人の当局者に独自に制裁を発動した。
EU外交官らは、EUの制裁対象がバルト3国のそれとどの程度類似しているかは明らかにしていない。
現在、EU議長国のドイツは対話による事態打開を目指しており、ルカシェンコ大統領は制裁リストには入らない見通しだ。