[イスタンブール 2日 ロイター] - トルコ外務省高官は、東地中海での石油・ガス探査を巡り欧州連合(EU)が最終的にトルコに制裁を科す決定を下しても、同海域における領有権を守るとの決意が揺らぐことはないと述べた。
同高官は匿名で、制裁でトルコを思いとどまらせることはできないとしたほか、係争状態にある海上境界線や石油・ガス権利を巡り予定されるギリシャとの対話を危うくする可能性があると示唆した。
EU首脳会議は2日未明、トルコが係争海域で活動を継続すれば同国に制裁を科すことを加盟国のキプロスに確約し、協議の行き詰まりを打開した。「挑発行為」がやまない場合、早ければ12月に制裁を発動する可能性があるとしている。[nL4N2GT04I]
キプロスは同首脳会議前、トルコの行為を「砲艦外交」であり、自国の海域を侵犯しているとして、トルコへの制裁を要求していた。
8月にトルコ探査船付近の海上でトルコとギリシャのフリゲート艦が接触して以降、緊張状態が続いているものの、北大西洋条約機構(NATO)加盟国でもあるトルコとギリシャが2016年に終了した「予備交渉」を再開すると表明したことを受けて状況はやや落ち着いていた。