[台北 15日 ロイター] - 半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC) (TW:2330) (N:TSM)は通期の売上高予想を引き上げた。また第3・四半期の純利益が過去最高となった。
新型コロナウイルス禍の中で半導体業界は数少ない「勝ち組」となっている。自宅で過ごす時間が長くなり、また企業がリモートワーク環境を整備する中で、最新のIT機器への投資が拡大しているためだ。
TSMCは2020年の売上高が30%以上増加するとし、これまでの20%超から予想を引き上げた。第4・四半期の売上高は124億─127億ドルと予想した。前年同期は104億ドルだった。
C・C・ウェイ最高経営経営責任者(CEO)はオンラインでの決算説明会で「新型コロナはデジタルトランスフォーメーションを加速させた」と指摘し、スマートフォンなどの電子機器や次世代通信規格「5G」技術向けに高性能半導体の受注が増加したと説明した。
第3・四半期決算は純利益が36%増の1373億台湾ドル(48億ドル)と過去最高となり、リフィニティブがまとめた19人のアナリスト予想の平均(1249億台湾ドル)を大幅に上回った。
売上高も29.2%増の121億ドルと自社予想を大きく上回った。