[ラスベガス/ダラム(米ノースカロライナ州) 18日 ロイター] - 米大統領選の共和党候補、トランプ大統領と民主党候補のバイデン前副大統領は18日、激戦州のネバダ州とノースカロライナ州でそれぞれ集会を開き、早めの投票を呼び掛けた。
フロリダ大学の「米選挙プロジェクト」の集計によると、すでに2770万人が郵送か投票所に出向いて期日前投票を済ませた。期日前投票数が記録的に増えている背景には、新型コロナウイルス感染が収束しない中で投票日当日の投票所の混雑を避けたい有権者の心理がある。
すでに登録有権者の2割に当たる140万人が投票済みのノースカロライナ州ではこの日、バイデン氏が集会で聴衆に「きょう投票を」と呼び掛けた。
バイデン氏はまた、新型コロナの流行状況が「好転した」と主張するトランプ氏を批判。米国での新規感染ペースが数カ月ぶり高水準に達したことに触れ、「状況は悪化している。トランプ氏はコロナに関してわれわれに嘘をつき続けている」と述べた。
バイデン氏が副大統領候補に指名したハリス上院議員は、スタッフの新型コロナ感染を受けて週末の対面イベントを見合わせたが、19日からは選挙活動を再開する。陣営によると、18日時点でハリス氏のコロナ検査は陰性だった。
ハリス氏は19日、この日から投票所での期日前投票が始まるフロリダ州を訪れる。
一方、トランプ氏は18日、前回大統領選で僅差で民主党に奪還されたネバダ州を訪問。同州では17日から投票所での期日前投票が始まった。
教会にはめったに行かないトランプ氏だが、この日はラスベガスの教会で礼拝に参加。教会内でもマスクをしなかった。
陣営によると、トランプ氏は22日にフロリダで開催される大統領候補討論会まで、アリゾナ州やノースカロライナ州での遊説を含め、毎日選挙活動を続ける予定。
世論調査では、トランプ氏は全米でも激戦州でも支持率でバイデン氏に負けているが、バイデン陣営の選対本部長は、絶対に勝たなければならない州で接戦となっているため、気は抜けないとの見解を示した。
トランプ氏は17日にミシガン州を訪問。集会では、新型コロナ対策で厳格な規制を導入した同州のウィットマー知事(民主党)をあらためて批判し、同知事の拉致を企てた疑いで13人が今月逮捕された事件については問題視せず、「できれば早く知事を追い出そう」と述べた。聴衆はこれに応じて、「知事を収監しろ」と何度も叫んだ。
ウィットマー知事は17日のNBCの番組で、トランプ氏の発言は「極めて不快で危険」と語った。