[北京 21日 ロイター] - 中国農業農村省幹部は21日、記者会見で、来年2月の春節(旧正月)の時期における豚肉供給量が前年を約30%上回るとの見通しを示した。アフリカ豚熱の流行に伴う飼育数の激減からの回復努力が実る見込みで、価格は前年の水準を下回るとみられている。
生産回復に加え、大量の輸入と消費者の需要変化が押し上げ要因となる。
旧正月には全土で数百万の家族が集まり、豚肉料理が供される。
今年1─9月に生産者が新たに建設した大規模養豚場は1万2500カ所、稼動を再開した養豚場は1万3000カ所以上に上ったという。
昨年は、アフリカ豚熱の流行により国内で飼育されている豚の少なくとも40%が失われたが、同幹部は回復が「予想以上だった」と説明した。
農業農村省は昨年、豚肉生産量を今年末までに通常の80%に回復する目標を設定したが、同幹部は、今年9月までに流行前の2017年の84%まで回復したと明らかにした。
同幹部によると、食肉加工が増加したことから、豚肉価格は7週連続で下落、1キロ当たり50.56元(7.59ドル)となっている。