[香港 2日 ロイター] - 香港の裁判所は2日、昨年の大規模抗議デモにおける違法な集会を巡り、民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏に禁錮13カ月半の実刑を言い渡した。活動家に対する今年の判決で最も厳しい内容となった。
黄氏は 昨年6月に警察本部近くで違法な集会を開催し参加をあおった罪を認めている。
判決が言い渡された後、黄氏は「これからさらに厳しくなると思う。われわれは諦めない」と叫んだ。また、後に弁護士を通して「戦いの終わりではない。香港の民主主義と自由のために戦う多くの勇敢な活動家とともに、刑務所で戦いに参加する」とコメントを発表した。
共に活動していた周庭(アグネス・チョウ)氏は同様の罪で禁錮10カ月、林朗彦氏は禁錮7カ月の量刑を言い渡された。共に罪を認めている。周庭氏は判決を聞いて泣き崩れたという。
判決後にアムネスティ・インターナショナルのアジア太平洋地域のディレクター、ヤミニ・ミシュラ氏は判決について「有名な活動家を標的にして、公然と政府を批判する人に警告を送っている」と非難した。
英国のラーブ外相は、香港や中国の当局に対し、反対運動を抑圧する運動をやめるよう要求。「検察当局の決定は公正かつ公平でなければならず、香港市民の権利と自由は守られなければならない」と訴えた。
米上院議員のマーシャ・ブラックバーン氏は、人権弾圧と香港の自治の破壊行為だとして中国を批判。「黄之鋒には信念を貫いていただきたい。あなたは世界に散らばる自由の戦士たちにとって真の励みなのだから」とした。
台湾の与党、民主進歩党(民進党)は声明で「中国共産党と香港政府は、香港の自由が死んだと宣言したに等しい」と断罪した。