[ブリュッセル 18日 ロイター] - 欧州連合(EU)で英国のEU離脱問題を担当するバルニエ首席交渉官は18日、英国との貿易交渉について、残された時間は「あと数時間」しかないと述べた。
バルニエ氏は欧州議会で「正念場だ。ほとんど時間が残されていない。この協定を1月初めから施行したいのであれば、あと数時間で有意義な交渉を進める必要がある」と発言。
同氏は「合意が成立する可能性はある。だが合意への道は非常に狭い」と述べた。
同氏は漁業権の問題を巡って溝があると説明。また、英国が自国製品の競争力を高めるため、製品規格を変更した場合や、英国が将来、自国の水域からEUの漁船を排除した場合に、EUがどのような報復措置を取れるのかを巡って合意が「極めて難しい」状態になっていると述べた。
同氏は、双方とも合意を目指しているが、EUの単一市場に悪影響を及ぼす協定にEUが調印することはないだろうと発言。
協議で合意が成立するかどうかはわからないとし、「あらゆる事態に備える必要がある」と述べた。
同氏は、英国の交渉責任者デービッド・フロスト氏と「最後の」交渉を試みるとして、欧州議会を後にした。
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