[22日 ロイター] - 多額の負債を抱えるカナダ資源大手TMACリソーシズを巡り、カナダ当局が中国産金大手の山東黄金鉱業による買収を却下したことが、両社の話で明らかになった。
買収を巡っては、中国山東省が出資する同社によるカナダ北極圏での金鉱山運営を懸念する声が広がっていた。
カナダやオーストラリアは、新型コロナウイルスのパンデミックで経済が混乱する中、中国国有鉱山会社による買収取引の調査を強化している。
山東黄金鉱業は22日、カナダ当局から18日に買収却下の決定通知を受け取ったと説明。国家安全保障上の理由から、売却を停止したという。
山東黄金は今年5月、TMACを2億3000万カナダドル(1億7900万米ドル)で買収すると発表していた。TMACは、カナダ北部の戦略的に重要なヌナブト準州のホープ湾地域にあるドリス鉱山を操業している。
カナダ当局は10月、山東黄金による買収案について、国家安全保障上の審査を開始。先月、審査期間が延長されていた。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20201223T002814+0000