[エルサレム 22日 ロイター] - イスラエル国会は22日、ネタニヤフ首相の与党右派リクードと、連立政権を組む中道政党連合「青と白」が期限までに予算案の承認で折り合えなかったことから、解散した。これに伴い、2021年3月に総選挙が実施されることになった。過去2年で4度目の総選挙となる。
イスラエルでは、今年5月にリクードと「青と白」の連立政権が発足した。双方は連立にあたり、21年11月のガンツ氏への首相交代で合意していた。
両党は予算案を巡り対立。期限までに合意できず、議会解散となった。ネタニヤフ氏が予算案を巡る対立を利用してガンツ氏に首相ポストを譲る合意を無効にしようとしているとの指摘もある。
ネタニヤフ氏は22日のテレビ演説で「仮に総選挙となれば、われわれが勝利すると確約する」と述べた。
一方、ガンツ氏はツイッターへの投稿で、汚職疑惑で起訴されているネタニヤフ氏について、「法廷(訂正)行きを避けるだけのために総選挙に向かわせている」と指摘。新政権を発足させ、自身に不利な法的手続きを無効にする法案を推し進めようとしていると批判した。
ネタニヤフ氏は、3月選挙後に新政権が発足するまで首相に留まる。
事実上の選挙キャンペーンのスタートとみられるテレビ演説でネタニヤフ氏は、多くの国民のためにワクチンを手配したと述べ、自身の新型コロナウイルス対策を正当化した。
*英文の訂正により、第5段落目の「刑務所」を「法廷」に訂正します。