[リオデジャネイロ/サンパウロ 30日 ロイター] - 英国が30日、英アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発した新型コロナワクチンを世界で先駆けて承認したことを受け、ブラジルでも近く同ワクチンの緊急使用承認の是非を巡る検証が開始されるとみられている。
ブラジルは他社のものより安価なアストラゼネカ製ワクチンを対策の中心に据えており、英国の承認は弾みになる。
ただブラジルのボルソナロ大統領はワクチン懐疑派で、これまでも自分は接種を受けないと公言。近隣のメキシコ、チリ、アルゼンチンで接種が開始される中、国内でワクチンの早期実用化に対する圧力が高まっていた。
ブラジルの国家衛生監督庁(ANVISA)はこの日の午前、アストラゼネカの幹部と会議を開催。アストラゼネカと提携するオズワルド・クルス財団(通称フィオクルス)が緊急使用許可を申請すると明らかにした。ただ、申請時期については明らかにしなかった。
フィオクルスは来年6月までにアストラゼネカ製ワクチン約1億回分を輸入することで合意。これまでに、1月15日に通常の使用許可を申請すると表明している。この通りになれば、接種は早くて1月20日に開始される。
国家衛生監督庁の報道官は、フィオクルスがいつ緊急使用許可を申請するかについて明らかにしなかった。