[ジュネーブ 24日 ロイター] - 中国政府による新疆ウイグル自治区における少数民族ウイグル族のほか、チベットと香港の住民の扱いを巡る問題で中国と欧米が相互に批判し、対立が深まっている。
米国のブリンケン国務長官は、国連人権委員会で行った広範な議題を網羅する演説の中で、バイデン政権は中国政府による新疆ウイグル自治区での行いを非難すると表明。
これに先立ち、英国のラーブ外相は22日、新疆ウイグル自治区での強制労働や拷問などを批判。欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は23日、中国に対し、バチェレ国連人権高等弁務官による新疆ウイグル自治区とチベットの視察を許可するよう呼び掛けていた。
中国の陳旭・駐ジュネーブ国際機関代表部大使は「英国、EU、ドイツ、米国、カナダなどは人権委の権限を乱用し、中国に対する根拠のない批判を繰り広げたほか、内政に干渉した。中国はこれに強く反対し、こうした試みを完全に拒否する」と表明。欧米諸国は人種差別、貧富の格差、社会的不平等のほか、警察による暴行など、自ら抱える問題を解決するべきと反論した。