[北京 3日 ロイター] - 中国の国政助言機関、人民政治協商会議(政協)の報道官は3日、同国の「ワクチン外交」に対する懸念について「心が狭い」との見解を示した。
同報道官は4日の政協開幕を控えた会見で、中国が「地政学的な影響力を高める」ため新型コロナウイルスワクチンを利用しているとの見方が一部であるが、「こうした考え方は極めて心が狭い」と述べた。
英フィナンシャル・タイムズ紙(FT)は3日、米政府が、外交・防衛で「クアッド」と呼ばれる協力関係にある日本、インド、オーストラリアと、アジアでの新型コロナウイルスワクチン配布で連携しようとしていると報道。中国のワクチン外交に対抗する狙いがあると伝えた。
中国のライバル国であるインドも、自国製ワクチンを様々な国に供与し、関係改善を図っている。インドは世界最大のワクチン製造国。
中国企業が製造したワクチンは、すでにブラジル、インドネシア、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)などで配布されている。