[マドリード 29日 ロイター] - スペインのモンテロ予算相は29日の記者会見で、2020年の財政赤字が対国内総生産(GDP)比で10.97%となり、前年の2.9%から拡大したと発表した。
新型コロナウイルス流行に伴う制限措置を背景に社会支出が増えた一方で、税収が約8%減少し、比率は11.3%だった2009年以来11年ぶりの高水準となった。ただ、政府の最新目標(11.3%)よりも小さかった。
スペインの不良資産買い取り機関(バッドバンク)であるSAREBが公共団体に再分類されたことに伴う約100億ユーロ(117億8000万ドル)の影響を除くと、この比率は10.09%になる。
同相は「赤字拡大は政府が予算安定の原則・恩恵を放棄したことを示唆するものではない」と説明。「パンデミック(世界的流行)は依然として優先対処項目だが、2021年の赤字削減を妨げるものではない」と述べた。
2020年に公共支出は約530億ユーロ増加。全体の約85%はパンデミックの影響緩和が目的となり、同相は「この規模で国が取り組んだことはかつてなかった」としている。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20210330T033813+0000