[ソウル 10日 ロイター] - 韓国の文在寅大統領は10日、就任4年に合わせて演説し、任期残り1年が北朝鮮との永続的な平和を構築するための最後のチャンスと考えていると表明した。北朝鮮の核・ミサイルプログラムを巡る協議が停滞する中、行動に乗り出す時だと訴えた。
文大統領は今月21日にワシントンでバイデン米大統領との会談を控えている。
文大統領は「残りの任期1年は不完全な平和を不可逆的な平和に変化させるための最後の機会になると考えている」と指摘。「長い協議時間も終わりに向かっている。行動を起こす時だ」と述べた。
大統領は、北朝鮮が対話を拒否しているとは思っていないと表明。北朝鮮は米国の政策をさらに評価しようとしているとの認識を示した。
また、2018年以降に開かれた3度の南北首脳会談と2度の米朝首脳会談では核問題の解決に至っていないものの、緊張緩和と平和持続に寄与しており、外交が鍵だということを示していると述べた。
大統領は「平和の時計を再始動させ、朝鮮半島の和平プロセスを進める機会があるならばできることは何でもするだろう」と表明。「北朝鮮が前向きに対応することを楽しみにしている」と述べた。