[エルサレム 15日 ロイター] - イスラエル・エルサレム旧市街の聖地で15日、イスラム教ラマダン(断食月)の金曜日朝の礼拝後に暴動が発生し、「アルアクサ・モスク」付近で警察と覆面をして投石するパレスチナ人が衝突した。
パレスチナ赤新月社によると、パレスチナ人少なくとも152人が負傷。一部は催涙ガスやゴム弾で負傷したという。
エルサレムでは今年、イスラム教の聖なる月であるラマダンと、ユダヤ教の過越祭、キリスト教のイースター(復活祭)が重なり、緊張が高まっている。また、イスラエルの治安部隊は、過去2週間に国中で起きたアラブ人による一連の路上襲撃事件を受けて、厳戒態勢を敷いている。
警察当局は、朝の礼拝終了時に残っていた暴力的な群衆を解散させるため、ユダヤ教徒には「神殿の丘」、イスラム教徒には「崇高な聖域」として崇められている聖地に入ったと説明。パレスチナ人の集団が近くにあるユダヤ教の祈りの場である「嘆きの壁」に向かって石を投げ始めたという。警察はイスラム教第3の聖地であるアルアクサ・モスクには立ち入っていない。
パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスはイスラエル警察を非難し、イスラエルは「結果に対する責任を負う」と表明した。