[ロンドン 20日 ロイター] - ロシア外務省のザハロワ報道官は20日、西側諸国がウクライナに供与する最新兵器が闇市場に流れ、いずれ世界各地の過激派や犯罪グループの手に渡るという認識を示した。
ザハロワ報道官によると、北大西洋条約機構(NATO)はこれまでに合計で大砲システム少なくとも700基、ミサイルシステム8万基、砲弾80万個、弾薬9000万発をウクライナに供給したと指摘。「これら兵器のかなりの部分がすでに闇市場に流れた、もしくは今後流れる」とし、「NATOの軍用物資は最終的に、中東や中央アフリカ、東南アジアのテロリストや過激派、犯罪グループの手に渡ることになる」と述べた。この主張を裏打ちする証拠は示さなかった。
国際刑事警察機構(インターポール)のユルゲン・ストック事務総長は6月、ウクライナに供給される高性能兵器の一部が犯罪組織の手に渡る恐れがあるという見方を示していた。
欧州警察機関(ユーロポール)も7月、確立された密輸ルートやオンラインプラットフォームを通じ、ウクライナから欧州連合(EU)域内に横流する銃器や爆発物が増加する恐れがあると警告。ウクライナでの「戦争が終結すれば、こうした脅威はさらに増す可能性がある」としていた。