[北京/台北 8日 ロイター] - 台湾総統府は8日、蔡英文総統の外遊に関連した「経由」計画を策定中と述べた。蔡総統は外遊中に米国に立ち寄り、マッカーシー米下院議長と会談すると報じられている。
中国政府は蔡氏の計画に「深刻な懸念」を抱いていると表明し、米国に説明を求めたことを明らかにした。
関係筋によると、蔡総統とマッカーシー議長はカリフォルニア州で会談する見通し。
ブルームバーグは、マッカーシー氏が7日、年内に米国で蔡総統に会う計画を確認した上で、それが後の台湾訪問を妨げるものではないと強調したと伝えた。
蔡氏を含む歴代総統は、外国訪問中に1─2日、米国に立ち寄っている。ただ、米政府はワシントンで台湾高官と面会していない。
台湾総統府は、蔡氏の外遊に関するメディアの問い合わせに対する声明で、米国に直接言及せず「経由の調整」は長年行われてきたと表明。「現在、各部署が連携し計画を準備している。旅程が確定し次第、明らかにする」と述べた。
中国外務省の毛寧報道官は蔡氏の外遊に関する報道に「深刻な懸念を抱いている」とし「米側に厳重に抗議し、(状況を)明らかにするよう求めている」と述べた。
米国と台湾の公式な交流はどのような形でも断固反対すると表明し「国家主権と領土の一体性を守る中国政府と人民の強い決意を過小評価してはならない」と強調した。
「台湾海峡の平和と安定に対する真の脅威は、台湾独立の分離主義勢力だ」とも述べた。