[パリ 31日 ロイター] - マクロン仏大統領は31日、ウクライナ侵攻前からロシアの好戦的な姿勢について警告していた東欧諸国にフランスはもっと耳を傾けるべきだったという認識を示した。
同氏はスロバキアの首都ブラチスラバで開かれたシンクタンクGLOBSECのフォーラムで演説し、欧州連合(EU)の東欧と西欧の加盟国を念頭に「古い欧州」と「新しい欧州」の間に分断があってはならないと強調。
「われわれはあなた方の話を聞く機会を失っていたが、それも終わりにする」と語った。
マクロン氏はウクライナ侵攻の終結に向けた国際的な取り組みでロシアに「恥をかかせてはならない」と過去に発言したことが東欧諸国などの批判を呼んだ。
演説ではまた、欧州は独自の防衛産業を構築し、米国への依存から脱するべきだと指摘。「米国に感謝を伝えたいが、この政権は永遠に続くのだろうか」と疑問を投げかけ、「だからこそ、北大西洋条約機構(NATO)における欧州の防衛の柱が絶対に必要」と語った。
ウクライナでの戦争は「終結に程遠いが、ウクライナが征服されないことは確かだ」とし、ロシアの侵攻は「すでに地政学的な失敗」に終わったとの見方を示した。