[シンガポール 1日 ロイター] - シンガポールで2─4日に開催されるアジア安全保障会議(シャングリラ会合)は、中国が米国との国防相会談を拒否する中、両国間の緊張がその雰囲気を支配するとみられる。
49カ国から600人以上の代表者が参加。本会議や各国防相による演説の傍らで行われる多くの二国間、多国間の軍当局同士の対話は非常に貴重な機会とされる。
しかし、米国防総省によると、中国の李尚福国防相はオースティン米国防長官との会談を拒否した。
中国国防省の報道官は北京での記者会見で、両国軍の交流は常に続いているが、現在の難局は「完全に米国の責任」だと指摘。「米国は意思疎通を強化したいと言い続ける一方、中国の懸念を無視し、人為的に障害をつくり出し、両国軍の相互信頼を著しく損なっている」と述べた。具体的な障害の内容には触れなかった。
シンガポール国立大学(NUS)の政治学者、チョン・ジャ・イアン氏は、正式な会談が行われないからといって、両国が接触しないということにはならないと述べ、非公式の会話もあり得るとの認識を示した。
アナリストによると、会議ではロシアのウクライナ戦争、中国と台湾の緊張関係、北朝鮮の兵器開発なども多くの代表者にとって関心の高い議題となる。ロシアや北朝鮮の政府代表は参加しない。
*カテゴリーを追加して再送します。