Kanishka Singh
[4日 ロイター] - バイデン米大統領は4日、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が掲載したミシガン州ディアボーン市に関する意見記事を批判した。
問題の記事はWSJが2日に掲載した「Welcome to Dearborn, America's Jihad Capital」。筆者の中東メディア研究所(MEMRI)のエクゼクティブディレクター、ステファン・スターリンスキー氏は、宗教指導者や政治家を含む市民がイスラム組織ハマスや過激主義を支持していると指摘した。
バイデン大統領は、X(旧ツイッター)への投稿で、WSJや筆者には直接言及せず、少数の人々の言葉に基づいてグループを非難するのは間違っているとし、「それこそがイスラム恐怖症やアラブに対するヘイト(憎悪)につながり得るもので、ディアボーンや米国のどの町の住民にあってはならないことだ」と述べた。
同市のアブドラ・ハモウド市長は3日、意見記事を「無謀。偏見に満ちている。イスラム恐怖症だ」と非難。「ディアボーン市を標的にした偏見に満ちたイスラム嫌悪の暴言がネット上で憂慮するほど増加している」ことを受け、礼拝所、その他の公共の場所に派遣する警官を増強したと述べた。
ディアボーン市はアラブ系住民の割合が高く、国勢調査によると約54%を占める。
WSJはコメント要請に応じていない。スターリンスキー氏は、自身の記事を堅持するとした上で、MEMRIが編集した動画で「衝撃的な反米・親ジハードの説教と行進」がディアボーンで行われた模様を撮影したものがあると説明した。ロイターは、動画の撮影場所や日時を確認できていない。