[クアラルンプール 10日 ロイター] - マレーシアのイスマイルサブリ首相は10日、議会解散を発表した。総選挙の前倒し実施で、強い支持を獲得して政権安定を図る。
次回の総選挙は2023年9月まで予定されていなかったが、連立与党内から首相への総選挙圧力が強まっていた。
テレビ演説で首相は、国王が議会解散に同意したとし、日程は選挙管理委員会から発表されると述べた。選挙は解散後60日以内に実施する必要がある。年末にかけてのモンスーンの季節と重なると、投票率が下がる可能性がある。
マレーシアは、2018年の前回総選挙では独立以来60年以上政権を担ってきた統一マレー国民組織(UMNO)が汚職の広がりで政権を追われた。しかし発足した連立政権は内紛で2年で崩壊、UMNOが連立政権で返り咲いた。
2018年の総選挙以降、3人の首相が誕生。2021年8月に就任したイスマイルサブリ首相は、マレーシア史上最も在任期間が短い首相となった。