日欧そして中国の株式市場は、中銀の緩和政策を背景に堅調に推移。しかし、米株は四半期決算への警戒感から上値の重い状況が継続中。また、商品市場では原油相場の不安定化が続く等、市場のリスクセンチメントはまちまちの状況となっている。
外為市場でも明確な方向感は見られない。 ただ、ドル相場に関しては①日欧中の緩和スタンスの鮮明化、②ギリシャリスクを背景としたユーロ売り、③RBAの利下げ観測がサポート要因となり、再びドル高優勢の展開に。このままドル高トレンドへ回帰するかどうかは、米株高の維持(=米金利の上昇)と指標データ(=利上げ観測)次第だが、前者に関しては過去1年間パターン化している「四半期決算調整」は、現状見られない。後者に関しては来週の四半期GDP統計速報値をはじめとしたデータ待ちである点を鑑みるに、今週残りのドル相場は堅調に推移することを想定している。
また、21日MAで見事に上値が抑えられたEUR/USD、今年安値からのリトレースメント38.20%で反落したAUD/USD、そして一目/雲の下限をローソク足の実体ベースでかろうじて維持したUSD/JPYといった動向を鑑みるに、テクニカルもドル相場の堅調地合いを示唆している。
【テクニカル分析コメント】 -USD/JPY、基準線突破と120円台への再上昇が焦点
レジスタンス
120.50:短期レジスタンスライン 、オファー
120.48:一目/雲の上限
120.40:オファー(輸出)
120.00:オファー
119.87:一目/基準線(緑ライン)
サポート
118.94:一目/雲の下限
118.53:4/20安値
118.50:ビッド、下にストップ
118.00:厚いビッド
ローソク足の実体ベースで21日MA(赤ライン)の突破に成功。RSIも売り買い分水嶺の50.00レベルまで上昇している点を鑑みるに、本日は一目/基準線の攻防が焦点となろう。突破に成功すれば120円台への再上昇が次の焦点として浮上しよう。
120円台へ到達した場合、テクニカル面では120円ミドルで推移している一目/雲の上限の突破が注目される。このテクニカルは短期レジスタンスラインとクロスしており、基準線以上に相場をレジストする可能性が高い。
一方、下値は119円台の維持(=一目/雲の下限維持)が焦点となろう。
尚、直近のオーダー状況だが120.00、120.40そして短期レジスタンスラインが推移している120.50レベルにはオファーが観測されている。
ビッドは、118.50&118.00に観測あり。また、118.50下にはストップの観測もある。
日足チャート