本命プラチナは950ドルがサポートに
目次
●本命プラチナは950ドルがサポートに
●原油の買い越しが過去最高水準
●トピックス/米国株の調整は原油相場につながる可能性
本命プラチナは950ドルがサポートに
先週、ドル建てのプラチナ相場は200日平滑移動平均線で上値を抑えられた状態とお話していましたが、引き続き上値抵抗になっています。
ただし、昨年12月に上値抵抗になっていた950ドルは、年初の上昇で突破して以来サポートとして機能し、実際に先週は安値951.2ドルから反発して戻す展開になっています。
今週中に1000ドルを突破できるかに注目しています。
続いてテクニカル分析の一目均衡表をご覧ください。
ドル建てのプラチナが、相場の買いサインといわれる三役好転が示現しています。
東京は昨年12月初旬には三役好転がでていましたが、ドル建ては先週雲の上に出たことで三役好転となりました。
また、同じ白系貴金属としてプラチナと性質が似ているパラジウム相場が堅調です。
パラジウムは、昨年秋から閑散に売りなしとお話していましたが、予想以上の上昇によりプラチナとの価格差が縮小しています。
サヤが縮小したことでプラチナの価格競争力がでてくる可能性があるため、プラチナのサポート要因として期待しています。
今週1000ドルを突破できれば、プラチナの相場環境はますます堅調になると言えるでしょう。
原油の買い越しが過去最高水準
ドル建て、東京ともに天井線がでていた原油相場は、横ばいの展開になっています。
一方で、ファンドの買い越しはさらに増えて、過去最高水準まで膨らんできています。
11月にOPECの減産合意がなされ、1月から減産が進んでいるとの声があり、ファンドがさらに買ってきたようです。
しかし、実際の数字はまだ出ておらず、ファンドの買い越しが過去最高に膨らんでいることから、ここから買ってはいけないだろと見ています。
原油相場は引き続き下落への警戒が必要です。
トピックス/米国株の調整は原油相場につながる可能性
今週は、NYダウをトピックスとして取り上げます。
11月からトランプラリーの中で、金利上昇、ドル上昇、株価上昇が続いていましたが、金利とドルは下落調整に入る一方でNYダウは20000ドルを上値に高値もみあいで、NYダウだけが下落調整となっていません。
しかし、トランプ大統領就任の演説では具体的な政策の話はなく、今週は調整のタイミングを迎える可能性があります。
私はNY原油が下げないのは米国株が崩れないからと見ており、米国株が崩れると原油も下落すると思われるためNYダウの動きにも注目です。
当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。
当コラムの筆者、後藤道義のセミナーも定期開催中。