2日の海外外為市場は、ドル売り優勢の展開となった。この日発表された米新規失業保険申請件数が良好な結果となり、米金利の上昇を誘発。しかし外為市場では、3日のグッドフライデーと米雇用統計(3月)を控え、ユーロショートを調整する動きが加速。EUR/USDは再び1.09台をトライする展開となった。他のドルストレートでもドル売り優勢の展開となったこと、米株をはじめとしたグローバル株式市場が堅調に推移したことを受け、円相場はクロス円を中心に円売り優勢の展開に。
USD/JPYはクロス円にサポートされ119円後半でこう着したまま、本日の東京時間を迎えている。
目先の焦点は下記で述べる米雇用統計(3月)となろう。本日はグッドフライデーで欧米株式市場が休場のため、米雇用統計直後の円相場の動向がそのままトレンド化するかどうかは、来週以降の欧米株式の動向を確認する必要があろう。
その米雇用統計だが、リスクはアップサイドにあろう。
質 / 量の改善が早期利上げ懸念の再台頭を促すことで、かろうじてレンジ相場を維持している米株が来週以降明確に下値を模索する展開となれば、円相場ではクロス円を中心とした円高圧力が強まろう。
USD/JPYは、株安(=クロス円下落)による円高圧力がドル高圧力を凌駕する展開を想定したい。この場合の焦点は、122円台到達の起点となった118.00の維持となろう。
このサポートポイントをも一気に下方ブレイクする展開となれば、グローバル株式市場が崩れている可能性が高いと想定すべきだろう。雇用統計後、「米金利上昇+株安」が明確化すれば、外為市場全体ではリスク回避のドル高圧力が強まろう。
【テクニカル分析コメント】- EUR/USD、上値余地は1.10ミドルまでか
レジスタンス
1.1053:3/26高値
1.1000:レンジ上限
1.0949:3/27高値
1.0883:一目/転換線(黄ライン)
サポート
1.0773:21日MA(緑ライン)
1.0720:短期サポートライン
1.0713:3/31安値
1.0700:レンジ下限
次第に1.07-1.10のレンジ相場へと移行しつつある。一目/基準線(赤ライン)や遅行線(青ライン)の状況、RSIが売り買い分水嶺の50.00を下回る水準で推移している点も鑑みるに、戻り売りスタンスの戦略を維持したい。下値テクニカルで注目すべきは、21日MA&短期サポートラインとなろう。