独金利と米金利のラリーが継続中。どちらの上昇幅が上回るかが、今後もEUR/USDのトレンドを左右するだろう。
筆者が注目しているのは、これら金利ラリーに欧米株式が高値圏を維持できるかどうか、という点だ。金利の上昇幅が欧米株高のそれを超える状況が多く散見されるならば、結果的にグローバル株式市場全体を不安定化させる可能性があろう。
また、米金利の上昇が独金利のそれを上回る場合は、ドル高が米株安を誘発する可能性もある。どちらにしても現在の米独金利の上昇スピードが株式市場のリスク要因として捉えられるならば、外為市場ではリスク回避のドル高トレンドが鮮明となる一方、USD/JPYだけは株安を背景に下値トライの展開が想定される。
逆に明日以降発表される米指標データで景気回復期待が再台頭すれば、日米中の緩和強化を背景に株式市場は米独金利ラリーがリスク要因として捉えられる可能性が低下しよう。この場合、USD/JPYは下記で指摘しているトライアングル上限やレンジの上限を突破する展開が想定される。
【テクニカル分析コメント】-米USD/JPY、トライアングル上限突破なるか
レジスタンス
120.50:5/5高値 、厚いオファー
120.30:短期レジスタンスライン 、オファー
120.25上:ストップ
サポート
119.76:一目/雲の上限
119.52:21日MA(赤ライン)
119.50:ビッド、下にストップ
119.00:ビッド、下にストップ
RSIは売り買い分水嶺の50.00以上を維持。日足の一目/遅行線(黄ライン)は26日前のローソク足を上昇ブレイクし、昨日は雲の上限でサポートされた。
これらの点を鑑みるに本日は上値トライを想定したい。
目先はトライアングル上限を突破できるかが焦点となろう。このテクニカルポイントの突破に成功すれば、120.50レベルを目指し、さらにドル高トレンドが加速する展開を想定したい。一方、下値は一目/雲の上限及び21日MAの維持が焦点となろう。
トレード戦略としては120.00前後でドルロング、120.30(トライアングル上限)手前でアンワインドor途転のドルショート(ストップ付加)。トライアングル上限の突破を確認した後、再びドルロング、120.50手前でアンワインドor途転のドルショート(ストップ付加)を想定。
尚、直近のオーダー状況は上記の通り。やはり120.30及び120.50レベルはレジスタンスポイントとして想定しておきたい。
日足チャート