プラチナ本格上昇のはじまりか、
夏枯れ相場の一時的な戻りか?
目次
●白金:テクニカル環境は万全
●金・白金比差:縮小へ転換
●金・銀比価:次の狙い目は銀
●原油:ファンドの買い越し増を警戒
●ドル相場の行方:ドル安が一服
東京商品市場は、白金が先週半ばから上昇に転じました。
白金:テクニカル環境は万全
NY白金、東京白金ともに、週足は先週の上昇でMACDが買い転換しました。
一目均衡表でも、雲を上抜けて買いサインとなる、三役好転になっています。
移動平均線は、短期線が中長期線を上抜くゴールデンクロスになり、テクニカル環境だけで言えば、万全の相場です。
ボリンジャーバンドでは、これまでにないほど狭かったバンドの幅が急拡大。
相場が動き出したことが分かります。
今後はバンドの上限で推移するバンドウォークとなる可能性があります。
目先下落があっても、バンドの21日移動平均線が押し目となり、反発する可能性を秘めてます。
今回のプラチナの上昇が本格上昇のはじまりか、夏枯れ相場の一時的な戻りかは、今後見極めていく必要があります。
金・白金比差:縮小へ転換
白金の上昇で、金と白金の価格差は1100円以上の差から、縮小してきています。
1100円以上の拡大局面から、これで4回目の縮小となります。
白金相場の変動と共に、この価格差も注目しておきましょう。
金・銀比価:次の狙い目は銀
貴金属相場の次の狙い目は、銀です。
月足の比価をみると、昨年80場倍以上になったところから、横ばいで推移してきましたが、再度80倍に近づきつつります。
過去、2003年、2008年に80倍をつけた時は、その後50倍以下まで縮小する大相場になっていることから、今回も大相場になる可能性があるため、要注目です。
原油:ファンドの買い越し増を警戒
原油相場は、ファンドの買い越しが48万枚まで増加、高値警戒をすべき水準に近づいてきています。
原油は、売り場を探す方針です。
ドル相場の行方:ドル安が一服
先週末発表の米国雇用統計は予想より強い結果になりました。
これまではドル安傾向でしたが、ドル安は一服した可能性があります。
ただし、強い結果にもかかわらず、2017年内の利上げ予想確率は半々です。
今後は、年後半の米国金融政策が問われるマーケットになるでしょう。
ジャクソンホールでの講演は、年後半のポイントになる可能性があるため、注目しておきましょう。
当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。
当コラムの筆者、萩原航のセミナーも定期開催中。
本コラムは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、勧誘を目的として提供するものではありません。本コラムの情報は、正確を期しておりますが、その内容等を保証するものではありません。また、本コラムに記載された意見や展望などは、個人的な見解に基づく情報であり、本コラムにより被った損害についても、当社は一切の責任を負いかねますことをご了承願います。お取引の最終判断はお客様ご自身でなさるようお願い致します。
※商品先物取引及び金融商品の証拠金取引は、価格変動等の理由により差損が生じる場合があり、元本や収益が保証されるものではありません。また、取引金額はお客様が預託すべき証拠金の額に比して大きいため、相場の状況によっては差し入れた証拠金を超える損失が生じる可能性もございます。お取引に際しては、契約締結前交付書面、約諾書・約款ならびにお客様向け資料の内容を十分ご理解の上お取引ください。