テスラ(NASDAQ:TSLA)の共同設立者のイーロン・マスク氏が、
Am considering taking Tesla private at $420. Funding secured.
— Elon Musk (@elonmusk) 2018年8月7日
「(一株あたり)420ドルで株式非公開にすることを検討中。すでに資金は確保した。」
とツイートしたことにより、テスラ株は火曜日に上昇した。
これより以前に、サウジアラビアの政府系ファンドがテスラに投資したことをFinancial Timesが伝え、テスラは342.57ドルまで上昇している。
そして、イーロンマスク氏のこのツイートによって、420ドルは現在の株価より22.6%増の77.43ドルであることが意識され、一日で12.93%の急騰し386.68ドルとなった。
しかし、一部の人たちは今回のイーロンマスクの件について、テスラは32億ドルの借金を抱えている背景があり、株価操作だと非難した。
これらのネガティブな側面により、チャートをテクニカル的に分析してみると、上昇は昨年9月18日につけた最高値である389.61ドルが抵抗ラインになり、株価はそれより下でとどまっている。
Financial Timesがサウジアラビアの政府系ファンドの投資を伝えた後で、50日間の移動平均線(上図:緑)は200日間の移動平均線(上図:赤)を上回りゴールデンクロスした。テクニカル的には、現在の移動平均は上昇基調であるが、熟練のトレーダーは移動平均は、他にまだ何かしらのアクションが必要だと知っている。テスラはゴールデンクロスによる上昇を否定しながら、一年以上ながらく持ち合いを続けてきた。
このイーロンマスクによるこの詳細を欠いたツイートは、今後の予測に対し、信頼できるガイドラインではない。よって、昨日の急騰は、投資家たちによる単なる反射的なリアクションだったと考えるべきだろう。言い換えれば、今後の最高値になることは、保証されるものでもないし、最高値に近づいたら売り圧が始まるだろう。
上抜けを狙ってロングするトレーダーは、ボラティリティーが高いこの株での、上昇するとみせかける罠に注意するべきだろう。上抜けし、最低限400ドル以上のレベルで十分なサポートラインの確認ができるまでは、ロングエントリーを控えるべきだ。
トレーディング戦略
慎重なトレーダーは、はっきりとしたトレンドが認識できるまで、この株をトレードするのは控えるべきだ。380ドルを超えるか、250ドルを下回るかを見極めよう。
一般トレーダーは、390ドルが抵抗ラインになっていることを確認し、大陰線がくるまで待つべきだ。
積極的なトレーダーは、最低限1:3のリスクリワードレシオを保ち、390ドル以上になるリスクの上でショートするだろう。
ショートトレード例
- エントリー: $380
- 損切り: $390
- 損切り幅: $10
- 目標価格: $300
- 利確幅: $80
- リスクリワードレシオ: 1:8