
数ヶ月前では、一部の投資家を除いて金価格の動向に注目する者は少なかった。貿易戦争のリスクヘッジ資産として米ドルが好まれたため、金価格は第1四半期の大半は横ばいで推移していた。
しかし今月のFOMC後に金は大幅続伸し、2013年以来最高値を更新している。
ジェームス・パウエルFRB議長が25日に、7月の利下げが確定的なものではないと牽制した後でさえも、金価格の上昇は止まらなかった。この発言によって一時乱高下したものの、金先物はFOMC後6営業日中で5日が前日比プラスとなっている。
年始には金への興味が薄かったファンドやファミリーオフィスも今や、こぞって金に投資を行っている。
金スポットは年初来約10%高となっており、この上昇は大方6月の2016年2月以来最大の急騰によるものだ。
そして、金を担保とする世界最大のETFであるSPDR・ゴールド・シェア(NYSE:GLD)は、6月21日に過去11年間で最大の上昇幅となった。
何故金が突然ここまでの値上がりを見せたのだろうか。
アナリストは複数の理由を挙げている。早ければ7月に予定されているFRBによる利下げ、世界経済を停滞させる恐れのある米中貿易問題の悪化、イランのトランプ政権による制裁に対する報復等が考えられている。
RBCウェルス・マネジメント(NY)貴金属アナリストのジョージ・ゲロ氏は以下のようにコメントしている。
世界経済・政治への不安、米国政治の動向により、多くの国で金の買い需要が生まれているため、金価格の驚異的な上昇は続くとみられる。
南アメリカ、中国、中東、米国等見渡す限り政治的な争いを行っており、投資家はそのリスクヘッジが必要な状況になっている。また、株式市場からのヘッジも必要だ。
ヘッジの必要性については多くの投資家にとって当てはまるようだ。というのも、25日にパウエルFRB議長が政策金利について、政府の意向に左右されずにすべきことをするだけだと述べた後、金先物はわずかに値下がりしたものの、終値が前日比プラスとなったからだ。
パウエルFRB議長が「金融政策は、単一のデータや短期的な市場心理の揺れに過剰な反応をすべきではない」との発言をした後、FRBは50ベーシスポイントの利下げにまで踏み込まないという憶測が、債券・株式・為替市場に広がった。なお、金価格急騰の継続にはこの水準の利下げが必要だと見られている。
トランプ米大統領は、任期終了前にパウエルFRB議長を退任させるのではないかという話も上がっている。もしFRBが25ベーシスポイントなど期待を下回る利下げ幅に留めた場合、トランプ米大統領による中央銀行及びパウエルFRB議長への批判は更に強まると見られる。そのような動きが合法的に行えるのか不明だが、FRBに騒動が生じるとすれば、安全資産としての性格上金価格にはプラスである。
そうした背景からも市場の多くは、1450ドルないしは1500ドルという最高値を更新する見込みがあると見ている。
インベスティングドットコムの金先物 テクニカル分析を見ると、8月分の金先物は現在も「強い買い推奨」で、短期の抵抗線は1,464.45ドルとなっている。
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