-
インフレ率の高騰、経済成長の鈍化、金利上昇への懸念が、ここ数ヶ月の市場センチメントの主要な原動力として作用
-
本稿では、スタグフレーションの脅威が迫る中、強いファンダメンタルズ、妥当なバリュエーション、配当の増加により、比較的安全な3社を取り上げる
-
それを考慮するとKellogg、Duke Energy、Dollar Generalは要注目
-
より良い投資判断のためのツール、データ、コンテンツについては、InvestingPro+をお試しいただきたい
-
株価収益率: 16.6倍
-
時価総額: 246億ドル
-
年初来パフォーマンス: +13.2%
-
株価収益率: 22.4倍
-
時価総額: 838億ドル
-
年初来パフォーマンス: +3.8%
-
株価収益率: 22.7倍
-
時価総額: 520.4億ドル
-
年初来パフォーマンス: -3.5%
-
高位なインフレ率
-
地政学的リスク
-
既存市場を破壊しうる最新テクノロジー
-
利上げ
スタグフレーションのリスクの高まり -持続的な高インフレと経済成長の停滞と定義される-を受けて、年初来、米国株式市場は史上最悪の状況が続いている。
ダウ工業株30種平均は年初来で11.4%、{{166|S&P500}は16%、ハイテク株中心のNASDAQ総合は24.4%それぞれ下落している。
米国株式市場がジェットコースターのように乱高下する中、以下の3銘柄は、投資家が景気後退の見通しから身を守ろうと躍起になる中、進行中の市場の混乱を乗り切るのに適した位置にあるとみている。
1. Kellogg
Kellogg Company (NYSE:K)は世界最大の食品製造会社の一つで、ポテトチップス、クラッカー、トースター・ペストリーなどのシリアルやコンビニエンス・フードの製造で最もよく知られている。
最も認知度の高いブランドには、Corn Flakes、Froot Loops、Rice Krispies、Frosted Flakes、Pringles、Cheez-It、Eggo wafflesなどがある。
年初来、収益性の低い高成長テクノロジー企業が急落する一方で、生活必需品セクターなどのディフェンシブ・セクターの中で、スタグフレーションの環境下でうまくいく傾向がある銘柄に投資家需要が高まり、目覚しい上昇をみせている。
ケロッグの株価収益率(PER)は16.6倍で、クラフト・ハインツ (NASDAQ:KHC)、ゼネラル・ミルズ (NYSE:GIS)、ホーメル・フーズ (NYSE:HRL) などの同業者と比べると、約13%上昇していることが分かる。
同社はまた、質の高い配当株である。現在、1株当たり0.58ドルの四半期配当を行っており、これは年間配当2.32ドル、配当利回り3.11%を意味し、このセクターで最も高いものの1つである。
Kの株価は火曜日に2017年2月以来の最高値となる75.52ドルまで上昇し、その後72.93ドルで取引を終え、時価総額は246億ドルに達した。
現在の環境の中で同社のビジネスがいかに好調であるかを示すものとして、ケロッグは5月6日発表した第1四半期決算が挙げられる。多種多様なスナックへの旺盛な需要により、利益と売上がコンセンサス予想を大きく上回った。
また、2022年通年の有機食品売上の見通しを引き上げ、コスト高騰と供給不足の中で消費者に転嫁する値上げのペースを加速させる予定であることを明らかにした。
当然のことながら、 InvestingProのモデルによれば、Kは今後12ヶ月で約16.5%の上昇をみせ、84.95ドルの適正価格に近づく可能性があるとしている。
出所:InvestingPro
2. Duke Energy
インフレの加速、経済成長の鈍化、金利の上昇という様々なリスクに投資家が頭を抱える中、米国最大の電気および天然ガスの公益企業の一つであるDuke Energy (NYSE:DUK)は、今後数ヶ月間に力強い収益をもたらす可能性を持っている。
電力会社のように、人々の生活に欠かせない製品やサービスを提供するディフェンシブ企業の株式は、経済成長の低下とインフレの高騰という環境下でアウトパフォームする傾向がある。
また同社は現在、1株当たり0.9850ドルという比較的高い四半期配当を行っている。これは年間3.94ドルの配当、または配当利回り3.56%に相当し、現在の環境では非常に魅力的な投資先といえる。
ちなみに、ベンチマークである米国10年債利回りは3.56%だ。米国債の利回りは約3%で推移しており、S&P500のインプライド・イールドは現在1.55%となっている。
火曜日の取引を108.91ドルで終え、4月21日につけた116.33ドルの直近の史上最高値が目前に迫っている。現在、ノースカロライナ州シャーロットに本社を置くこの企業の時価総額は838億ドルで、年初来で約4%上昇している。
5月9日に発表した、第1四半期の調整後収益では1株当たり1.30ドルと発表されたが、これは同1.34ドルとするコンセンサス予想を少し下回るものであった。
売上高は、天然ガス・送電部門と再生可能エネルギー事業の好調を受けて、前年同期比約16%増の71億ドルとなった。アナリストは第1四半期の売上高を57億ドルと予想していた。
また、通期の調整後1株当たり利益ガイダンスを5.30~5.60ドルとし、2026年までの長期的な1株当たり利益成長率を5~7%と再確認している。
Investing.comが調査したアナリストによると、DUKの株価は110ドル以下で、適度な割安水準となっており、今後12カ月間で現在の水準から6%以上上昇すると予測している。
出所:Investing.com
3. Dollar General
米国経済が今後数ヶ月の間に荒波に見舞われるとの懸念が高まる中、44州で18,000店以上を展開するDollar General (NYSE:DG)は、さらなる変動に直面してヘッジしたい投資家にとって優れたバリュー銘柄として登場する。
この米国最大のディスカウント・ストアは、食料品、家庭用品、パーソナルケア製品を底値で販売している。同社は主要顧客を所得3万5000ドル以下の世帯と公言しており、不況知らずの企業であることを強調している。
株価は、年初来で3.5%下落しているが、4月21日には262.20ドルの史上最高値まで上昇した。昨夜の終値は227.50ドルで、テネシー州グッドレッツビルに本社を置く同社の時価総額は520億4000万ドルとなっている。
ダラー・ゼネラルは、増配や自社株買いなど、株主へのキャッシュ還元に継続的に取り組んでおり、今後数ヶ月のうちにアウトパフォームする可能性がさらに高くなるといわれている。
同社は最近、四半期現金配当を31%増の1株当たり0.55ドルに引き上げた。これは年間配当2.20ドル、配当利回りは約1%だ。
実際、InvestingProのモデルによると、現時点で過小評価されており、今後12ヶ月で、適正株価249.16 ドル、つまり足元の水準から9.5%の上昇が見込まれている。
出所:InvestingPro
ダラー・ゼネラルは、前四半期の収益と収入がまちまちだったものの、通年の売上は予想を上回ると予想しており、次は5月26日(木)の市場開始前に決算発表を行う予定である。コンセンサスでは、売上高87億ドル、第1四半期の1株当たり利益は2.35ドルと予想されている。
おそらくより重要なのは、加速するインフレ環境、長引くサプライ・チェーンの問題、原材料費の上昇、労働力不足、さらには消費者行動の潜在的変化といった継続的な影響に対処するため、ダラー・ジェネラルの残りの2022年の見通しだ。
現在の市場は、正しい判断を下すことがかつてないほど難しくなっている。注意すべきリスクとしては、下記のものが挙げられる。
これらの課題に対処するためには、優れた情報、データを選別する効果的なツール、そしてそれらが何を意味するのかについての洞察が必要だ。投資からは感情を排除し、ファンダメンタルズに集中する必要がある。
そのために、より良い投資判断を下すために必要な専門的なデータとツールを備えたInvesting Pro+がある。詳しくはこちら