
Exxon Mobil株式は2022年当初から約60%上昇
石油製品の需給バランスが逼迫し、同社に大きなアドバンテージ
長期投資家は現在の水準で同株を購入を検討する余地あり
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エネルギー大手のExxon Mobil(NYSE:XOM)の株式は、過去12ヶ月間で67.2%、年初来で59.5%も上昇している。これに対し、ダウ工業株30種平均の中で米国石油・天然ガス指数は年初から55%以上上昇し、5月27日には数年来の高値を記録した。一方、S&P 500 指数は12.6%下落している。当指数は前年同期比12.6%低下となっている。
5月27日には株価は97ドルを超え、数年来高値を更新した。52週間のレンジは52.10ドルから97.93ドルである。尚、時価総額は4111億ドルで、全米最大のエネルギー企業である。
化石燃料産業の将来については大きな議論があるが、少なくとも今後10年間は、原油が不可欠なエネルギー源であることに変わりはないだろう。したがって、多くの同業他社と同様に、同社も需要の力強い回復と原油価格の上昇の恩恵を受け続けている。
テキサス州に本拠を置く同社は、最近ガイアナ沖で複数の新油田を発見を発表し、同地域で4番目の海上石油プロジェクトであるイエローテイル開発を開始した。この100億ドルのプロジェクトは、2025年から日量25万バレルの原油を生産する予定である。
同社は4月29日、第1四半期の決算を発表した。売上高は905億ドルで、一昨年の591億5000万ドルから増加した。1株当たり利益(EPS)は1.28ドルとなり、前年同期は64セントだった。当四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは148億米ドル、フリー・キャッシュ・フローは108 億米ドルとなっている。
この結果について、CEOのDarren Woods氏は次のようにコメントしている。
「利益面では、堅調なマージン(利益率)の改善とファンダメンタルズの成長があったものの、天候や時期の影響により相殺され、小幅な増益となった。3月にこうした一時的な影響がなかったことで、第2四半期に向けて強力で前向きなモメンタムが得られている。」
決算発表と同時に、同社は自社株買いプログラムの規模を3倍に拡大すると発表した。つまり2023年まで最大300億ドルの株式を買い戻すことになる。尚、現在の配当利回りは3.61%である。
第1四半期決算の発表前、株価は85ドル前後で推移していた。5月27日の終値は97.59ドルで、14%以上の上昇となった。
Investing.comが調査した29人のアナリストのうち、同社株は「中立」の評価である。市場では12ヶ月の目標株価の中央値は96.21ドルである。このような動きは、現在の価格から1.41%の下落を示唆するものである。12ヶ月のターゲットレンジは66ドルから166ドルの間である。
出所:Investing.com
一方、InvestingProを用いたPERやPSR、ターミナル・バリューなど、多くの評価モデルによると、同社株の平均適正価格は117.03ドルとなっている。
出所:InvestingPro
つまり、ファンダメンタルズ評価では、株価は20%近く上昇する可能性があることになる。
また、エネルギー・セクターの同業他社に対する100以上のファクターのランキングによって決定される同社の財務の健全性にも注目できる。
例えば、キャッシュ・フロー、成長性、利益については、5点満点中3点である。さらに、モメンタムは5点満点中4点である。総合得点は4点であり、申し分のないランキングである。
現在、同社株のPERは15.9倍、PBRは2.4倍、PSRは1.3倍となっている。同業他社の指標はそれぞれ16.6倍、1.9倍、1.2倍となっている。これらの数字から、最近の株価上昇にもかかわらず、同社株のファンダメンタルズ評価は、同業他社の評価とほぼ同じであることがわかる。
今後数週間、同社株は90ドルから100ドルのレンジで取引され、その後、新たなレッグが始まる可能性があるとみている。ただし、原油価格の動向は同社株の価格にも影響する。
短期的なボラティリティを気にしない強気の投資家は、今すぐ投資を検討することができる。目標株価は、定量モデルが提示する117.03ドルあたりとなるだろう。
あるいは、同社株を保有する上場投資信託(ETF)の購入を検討することもできる。例としては、以下のようなものがある。
Energy Select Sector SPDR Fund (NYSE:XLE)
Fidelity® MSCI Energy Index ETF (NYSE:FENY)
SPDR S&P® North American Natural Resources ETF (NYSE:NANR)
iShares Core High Dividend ETF (NYSE:HDV)
最後に、XOM株が今後数週間でさらに上昇すると予想する投資家は、ブル・コール・スプレッドを設定することを検討するのも良いかもしれない。
ほとんどのオプション戦略は、すべての個人投資家に適しているわけではない。したがって、XOM株に関する以下の議論は教育目的で提供されるものであり、平均的な個人投資家が従うべき実際の戦略として提供されるものではない点に注意してほしい。
オプション組成価格:97.59ドル
ブル・コール・スプレッド取引では、トレーダーは低い行使価格のロング・コールと高い行使価格のショート・コールを保有する。取引の両レッグは同じ原資産(例:Exxon Mobil)と同じ有効期限を持つ。
トレーダーはXOM株の価格上昇を望んでいる。ブル・コール・スプレッドでは、上値と下値の両方に制限がある。取引は、最大損失を表すネット・コスト(またはネット・デビット)で成立しする。
今回のブル・コール・スプレッド取引では、8月19日満期の権利行使価格100のコールを4.75ドルでロング(買い)、権利行使価格105のコールを2.85ドルでショート(売る)する。
このコール・スプレッドの買いのコストは約1.90ドル、つまり1契約当たり190ドルで、これがこの取引の最大損失額となる。
ポジションを満期まで保有し、両方のレッグが無価値になった場合、つまり満期時のXOM株価がロング・コールの行使価格(この例では100ドル)を下回った場合、トレーダーはこの金額を失う可能性があることに注意する必要がある。
潜在的な利益の最大値を計算するには、2つの権利行使価格のスプレッド(差異)から支払ったプレミアムを差し引き、その結果に100を乗ずる。つまり、(5.00 - 1.90) x 100 = 310ドルとなる。
Exxon Mobil の株価が満期時にショート・コールの権利行使価格(高い方の権利行使価格)以上であれば(この例では105ドル)、トレーダーはこの最大利益を実現することになる。
このような戦略は、オプションのポジションで提供されるリスクとリターンの特性を十分に理解しているトレーダーに適しているかもしれない。
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