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Daily Commentary - 01月10日2014年

発行済 2014-01-10 19:36
更新済 2019-12-18 20:45
概観
  • ドラギ氏が、ECBに関して新たな論調を提示  ECBのドラギ総裁は、昨日、ECBに関して新たな論調を提示した。新たな方策は何も提示されなかったが、彼の発言には、デフレを避けるために必要であれば、ECBには、さらなる緩和策を取る用意が充分にあるということを示唆するよう目論まれたいくつかの変更点が含まれていた。物価の安定性を維持するためのECBの権限は、「両方向に」行使され得るものであることに何度か言及し、ECBの緩和スタンスを「力強く強調し」、「明確に繰り返す」と述べ、インフレ率が低くなりすぎることを回避するために「十分な金融緩和を維持し、必要ならば、さらなる決定的措置をとる」ことが決定されたと述べた。彼が、運営審議会は「協定によって許されている全ての手法」を活用する用意があると何度も述べたことから、政策手法は、市場が考えているほど制約されていない可能性が伺える。言い換えれば、量的緩和の何等かの措置を認めるのかもしれない。また彼は、ECBが行動を起こすきっかけとなる可能性のある具体的な2つの事象について言及した。一つは、短期金融市場における不当にタイトな状況、もう一つは、インフレ率の中期的見通しの悪化である。EUR/USDは低下したが、ドラギ総裁が、12月のインフレ率の低下は、ドイツで季節調整要因におけるいくつかのテクニカルな変更が為されたことによるものであると指摘したため、ECBが問題としている懸念が発生したためではないとみられたことにより、EURはすぐに底を見出し、欧州時間の今朝、EUR/USDは、木曜日の午前中よりも高い水準にある。EUR/USDにおける回復は、その他通貨をも牽引し、USDは全般的に弱含んでいる。
  • ドラギ氏が、コモディティー市場に目を移せば、すぐに懸念すべきことに出くわす可能性がある。ブレントは、12月下旬のピークから約5%低下しているが、銅は昨晩わずか1.5%の低下に留まった。コモディティー価格の低下は、インフレ率が、さらに低下する可能性が高いことを示唆しており、そうなれば、ECBが何等かの措置を取らざるを得ない可能性が高くなる(ECBは、コアインフレ率ではなく、総合インフレ率を目標にしている。)私は引き続き、ECBは今年、さらなる金融緩和を実施するとみており、これはFRBの量的緩和の「縮小」とは正反対の動きであることから、政策格差が、EUR/USDを押し下げ、USDは全般的に支持されるとみている。
  • 本日の焦点は、もちろん米国の非農業部門雇用者数であろう。雇用者数は、11月の20万3千人をわずかに下回る19万7千人の増加が予想されるが、それほど大幅なものではない。一方、失業率は、7.0%で変わらずと予想されている。この数値は、米国の異常な寒さによって低下する可能性がある。しかし、15万人を超える限り、市場は、FRBが量的緩和の縮小を、現在と同じペースで続けると見込むだろうから、USDは引き続き支えられるだろう。
  • 英国では、11月の鉱工業生産指数が、10月と同じペースの0.4%の上昇を示すと予想される。カナダの12月の失業率は、6.9%で変わらずと予想される。その他の地域では、スイスの12月の失業率が3.2%で変わらずと予想され、同国のCPIは、11月は前月比で変わらなかったが、12月については前月比0.1%の低下を示すと予想される。フランスの11月の鉱工業生産指数は、10月の前月比-0.3%から一転し、前月比0.4%の上昇を示すと予想される。木曜日の予想よりも好調だったドイツのIPは、市場に影響を及ぼさなかったが、フランスに関する朗報は非常に珍しいため、今回は市場に影響を及ぼす可能性がある。スウェーデンの11月の鉱工業生産指数は、10月の前月比-1.7%から一転し、前月比1.0%の上昇を示すと予想される。ノルウェーのCPIは、11月の前月比0.1%に対し、前月比0.2%の上昇を示すと予想される。
  • 最後に、本日は、FRBから3名の発言者が予定されている。ミネアポリス連銀総裁のナラヤナ・コチャラコタ氏、リッチモンド連銀総裁のジェフリー・ラッカー氏、セントルイス連銀総裁のジェイムズ・ブラード氏である。
THE MARKET

EUR/USD
graph
  • EUR/USDは、ECB総裁のマリオ・ドラギ氏の発言を受けて、下げ幅の大半をどうにか回復した。同ペアは、比較的長期の上昇トレンドライン(水色の線)と1.3570(S1)のサポート水準によって引き続き十分に支えられている。この水色のサポートラインを下方突破し、1.3525(S2)の重要なサポートを割り込めば、次のサポートである1.3400(S3)を目指す初めての挑戦となる可能性がある。しかし、1.3525(S2)水準は、現行の短期的上昇トレンドの61.8%フィボナッチ・リトレースメント水準と一致しているため、この水準を突破するのは容易いことではないだろう。一方、水色のトレンドラインで反発し、1.3650(R1)を上方突破すれば、比較的長期の上昇トレンドが引き続き有効となる可能性がある。50期間移動平均は200期間移動平均をどうにか下方にクロスし、日足チャートでは、日足のMACDと価格動向の間にマイナスの差が認められることから、最初の(弱気な)シナリオの可能性の方が高いと考えられる。
  • サポート: 1.3570 (S1), 1.3525 (S2), 1.3400 (S3)
  • レジスタンス: 1.3650 (R1), 1.3730 (R2), 1.3810 (R3)
USD/JPY
graph
  • USD/JPYは保ち合いモードで推移し、103.90(S1)のサポートと、10月17日~25日の弱気な波の423.6%フィボナッチ・イクステンション水準に近い105.45(R1)のレジスタンスの間に留まった。上昇の動きの継続を示唆するためには、この力強いレジスタンス領域を上方突破することが必要である。ロング派が充分に強く、この天井を超えることができれば、107.00(R2)の領域に向けたイクステンションが生じると予想される。レートが、青色のサポートラインを上回って推移する限り、短期的見通しは依然として強気である。103.90(S1)の安値をわずかでも下回れば、我々の分析を見直す根拠となるだろう。
  • サポート: 103.90 (S1), 102.14 (S2), 101.12 (S3)
  • レジスタンス: 105.45 (R1), 107.00 (R2), 109.00 (R3)
EUR/GBP
graph
  • EUR/GBPは、水曜日、0.8270のバリアーを突破し、木曜日には、レジスタンスとしてこの水準を試すことに成功した後、下落した。私は、価格は引き続き下落し、0.8220(S1)のサポートを試すと予想する。レートが、より低い高値と、青色の短期的下落トレンドラインを下回る水準で、より低い安値を更新し続ける限り、バイアスは引き続き下落サイドである。日足チャートでは、同ペアは、右肩下がりのチャネル(紫色の線)内に留まっている。
  • サポート: 0.8220 (S1), 0.8080 (S2), 0.7960 (S3)
  • レジスタンス: 0.8270 (R1), 0.8330 (R2), 0.8390(R3)

graph
  • は上昇し、1224(S1)のサポートを上回る水準に留まった。金は、従来の安値より高い安値を形成し、今、新たな短期的上昇トレンドを形成するためには、価格が従来の高値を超える必要がある。50期間移動平均は、200期間移動平均に近付きつつあるため、近い将来強気なクロスが生じれば、さらなる上昇の可能性が高まるだろう。日足および週足チャートでは、より長期的な下落トレンドは依然として有効であることから、いかなる短期的な上昇も、今のところ、主たる下落の動きの戻しであると考えたい。
  • サポート: 1224 (S1), 1187 (S2), 1155 (S3)
  • レジスタンス: 1251 (R1), 1268 (R2), 1290 (R3)
原油
graph
  • WTIはどうにか92.00(S1)のフロアーに達した。実際、昨日は、ある時点でこれを下回ったが、この領域近くでの利食いと見られる動きが生じた後、価格はこれを若干上回る水準にまで戻した。私は引き続き、価格は、次の方向性を見出すまで、この領域近くで、ある程度の期間、保ち合いを続けるとみている。しかし、今回、92.00(S1)水準を維持できなければ、次のサポートバリアーである90.15(S2)に向けたイクステンションが生じる可能性がある。50期間移動平均は200期間移動平均を下回っており、原油の見通しは今のところ引き続きネガティブである。
  • サポート: 92.00 (S1), 90.15 (S2), 87.85 (S3)
  • レジスタンス: 94.00 (R1), 95.35 (R2), 97.25 (R3)

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