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Daily Commentary - 10月17日2013年

発行済 2013-10-17 16:21
更新済 2019-12-18 20:45
概観

戦いは終わったのか、それとも単にひとつの戦いが終わったに過ぎないのか?

米国議会は、1月15日までに政府に資金を供給し、2月7日までに債務上限を引き上げることで合意し、デフォルト寸前に陥っていた16日間に及ぶ政府の閉鎖は幕を閉じた。これは、債務限度に関する戦いの終焉なのか-共和党は、通常の議会の手順では獲得することのできないゴールに到達するために、この手段は使えないということを学んだのか-あるいは、これは、政府が債務上限に再び達する2月に生じる次の戦いの前の単なる休戦なのか?この問題が最後であってほしいし、成長や、量的緩和の縮小や、その他の通常の経済的話題に回帰したいものである。

この観点から、米国政府の閉鎖は、USDに対する打撃となった可能性がある。試算では、米国の第4四半期の成長率が、0.3%~0.6%ポイント下落したという。消費者信頼感および企業信頼感は低下する可能性が高く、成長率をさらに押し下げる可能性は高い。特に、この戦いが数ヵ月以内に再び始まるのかどうかは誰にも分からないという、今まさに提示した疑問が残るため、企業は依然として投資に慎重になる可能性は高い。このような不透明な状況を背景に、FRBは、量的緩和の「縮小」を3月まで遅らせる可能性があり、そうでない場合に比べ、より長い期間、金利をより低く抑える可能性がある。一方、その他の地域における成長は回復しつつある。昨日、欧州における自動車販売が、2年ぶりのハイペースとなる前年比5.4%の増加となったことが報じられた。また、英国の労働市場は、予想よりも速く改善しつつある。このため、米国とその他の世界の地域との間の政策格差は、もはや以前のように明確ではない。このため、こういう状況ではなかった場合に比べ、向こう数ヵ月間のUSDの上昇は鈍化する可能性が高い。

米国の財政問題の解決は、人々が予想する取引の大半に影響を与えた。株価は再び上昇し、S&P500が記録的な高値を付けたこと、VIX指数が暴落したこと、短期米国債利回りが(かなり)平常化したこと、長期米国債利回りも低下したこと、という4つのポイントに回帰した。為替市場では、USDがG10通貨と新興市場通貨のいずれに対しても全面安となり、USD/JPYがTOPIX指数の上昇に連れて上昇したため、主な例外はJPYとなった。CADやSEKなどの高ベータ値リスク通貨が上昇するのは理解できるが、USDがCHFに対しても下落したのは意外であった。今週前半のZEW景況指数が予想よりも良かったことの恩恵を最も受けたのはUSD/CHFであった。その際、世界の成長に関する楽観論が大きく台頭し、USDを特に対CHFで押し上げたのである。米国に信頼感が戻るにつれ、USDは対CHFである程度回復すると予想される。

本日の注目点は、英国の9月の小売売上高になるだろう。英国の自動車を除く小売売上高は、8月に見られた前月比-1.0%という変化から大きく改善し、前月比0.3%の上昇を示すと予想される。これにより、前年比は、前月の2.3%とほぼ同水準の2.2%を示すことになるだろう。小売売上高は、英国の最近の景気を押し上げている明るい側面の一つであるため、この指標は、注意深く観察される可能性が高い。米国では、週1の失業保険申請件数が、37万4千件から33万5千件まで減少すると予想される。最後に、10月のフィラデルフィア連銀景況指数は、22.3から15.0まで低下すると予想される。本日はFRBから4名の発言が予定されている。ダラス連銀総裁のフィッシャー氏、シカゴ連銀総裁のエヴァンス氏、カンザスシティー連銀総裁のジョージ氏、ミネアポリス連銀総裁のコチャラコタ氏である。オーバーナイトでは、オーストラリア準備銀行総裁のスティーブンス氏が、シドニーで発言する予定で、その後、中国のデータが発表される。第3四半期のGDPと9月の鉱工業生産指数、小売売上高、都市投資である。

マーケット

EUR/USD

• EUR/USDは上昇したが、シメトリカル・トライアングル・フォーメイションは維持された。このパターンを明らかに脱出すれば、同ペアは新たな方向性を示すことになるだろう。我々のオシレーターが下落のモメンタムを示す一方、50期間移動平均が引き続き200期間移動平均を上回っているため、状況はまちまちな様相を呈している。このため、私は、トライアングルからの明らかな突破が生じるまでは、同ペアのバイアスは中立的であると考える。

• サポート:1.3461 (S1), 1.3400 (S2), 1.3323 (S3)

• レジスタンス:1.3564 (R1), 1.3644 (R2), 1.3706 (R3)

EUR/JPY

• EUR/JPYは昨日上昇し、欧州取引時間の早い時間に、133.83(R1)のバリアーでレジスタンスを見出した。このハードルを明らかに上方突破すれば、この揉み合いは最近の高値である134.94(R2)に向けて動き出す可能性がある。我々のすべてのテクニカル分析は、RSIが上昇方向を示しており、MACDオシレーターが、プラスの領域にあるトリガーラインを正に上方にクロスしようとしていることから、さらなる上昇を支持している。また、レートは依然として両移動平均を上回っており、価格動向の強気な様子が伺える。

• サポート:132.75 (S1), 132.16 (S2), 131.45 (S3)

• レジスタンス:133.83 (R1), 134.94 (R2), 135.63 (R3)

GBP/USD

• GBP/USDはどうにか1.6000の心理的水準を上方突破したが、強気筋は、最終的な決定を下さなかった。弱気筋は、価格を押し下げる前に、ヘッド・アンド・ショルダーズ・フォーメイションのネックラインを待っているように見受けられる。現在、レートは、再び1.6000(R1)のハードルを下回って推移しており、もし弱気筋が充分に強く、価格をさらに押し下げることができれば、このパターンの幅の161.8%フィボナッチ・イクステンション水準に向けたイクステンションが予想される。このネックラインを上方突破すれば、フォーメイションは我々が考えていたほど確かなものではなかったということが伺えるだろう。両オシレーターは中立的水準近くにあり、次の方向性に関して何の手がかりも提示していない。

• サポート:1.5890 (S1), 1.5716 (S2), 1.5561 (S3)

• レジスタンス:1.6000(R1), 1.6162 (R2) and 1.6260 (R3)



• 金は、調整的な雰囲気で推移し、1277(S1)のサポート水準を若干上回る水準での揉み合いとなった。私の見解では、この調整局面は引き続き進行中であり、金は1302(R1)のバリアーと青色の下落トレンドラインに向けて動き出す可能性があると考えられる。しかし、金は依然としてトレンドラインを下回っており、50期間移動平均が200期間移動平均を下回っていることから、下落トレンドが依然として有効であることが伺える。

• サポート:1277 (S1), 1254 (S2), 1242 (S3)

• レジスタンス:1302 (R1), 1330 (R2), 1352 (R3)

原油

• WTIは上昇し、現在、青色の下落トレンド・チャネルから脱出しようとしている。弱気筋は、101.02(S1)の強力なフロアーの突破を何度か試したものの不成功に終わった後、勢いを失ったようだ。102.57(R1)にあるレジスタンスを明確に突破すれば、強気な意味合いが濃くなり、次は104.19(R2)のバリアーを目指すだろう。両オシレーターはどうにか右肩下がりの青色のラインを突破し、さらなる上昇の可能性にシフトした。

• サポート:101.02 (S1), 99.26 (S2), 97.36 (S3)

• レジスタンス:102.57 (R1), 104.19 (R2), 106.06 (R3)

通貨レートベンチマーク - 今日の勝者と敗者

マーケット概要

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