今週は、比較的忙しい週となりそうだ。米国で遅れていたデータがすべて発表される予定で、その日程のほとんどは未定である。この点については、各データ発表の日程が明らかとなった後にお伝えする。
本日、発表されることが明らかとなっているのは、9月の中古住宅販売のみであり、同指数は、前月比で8月の1.7%の増加から一転して、3.3%の下落を示すと予想されている。
今週のその他の予定としては、火曜日に米国の非農業部門雇用者数と9月の失業率が発表される。増加雇用者数は、16万9千人から18万人に増加すると予想され、失業率は、7.3%で変わらずと予想されている。毎月の債券買い入れの縮小を始められるほど景気が充分に力強いかかどうかを見極めるべく、FRBが雇用統計を詳細に観察しているため、この発表は重大なイベントとなるだろう。非農業部門雇用者数が20万人となれば、USDにとって非常にプラス材料になるだろうし、逆に8月の数値よりも悪ければ、USDにとってはマイナスとなるだろう。
水曜日には、ユーロ圏の10月の消費者信頼感指数速報値の発表が予定されており、上昇すると予想されているが、依然としてゼロを下回るだろう。中国と欧州の10月のPMI速報値は、木曜日に発表される。英国での焦点は、金曜日に発表が予定されている第2四半期GDP速報値となるだろう。同日に、日本は、9月の全国CPIと東京の10月のCPIを発表する。カナダに目を移すと、水曜日に、カナダ銀行が金利の決定を行う。金利は据え置かれると予想されている。また水曜日には、オーストラリアの第3四半期のCPIも発表される。最後に木曜日には、ノルウェー銀行が預金金利を発表する(据え置きと予想されている)。
マーケット
EUR/USD
• EUR/USDは、1.3706(R1)の天井を付けた後、下落した。欧州の早朝、同ペアは、この水準を若干下回る水準で推移しており、ロング派が先週のモメンタムをどうにか取り戻すことができれば、1.3750(R2)にあるトライアングルの幅の161.8%フィボナッチ・イクステンション水準を試すと予想される。MACDは強気な領域にあるが、トリガーを下方にクロスしそうであり、RSIは70水準でレジスタンスを見出して下落しているため、近い将来の戻しも無視できない。その一方で、50期間移動平均が200期間移動平均を上回っており(いずれも上方向を示している)、上昇の動きが継続する可能性は高まっている。
• サポート:1.3644 (S1), 1.3564 (S2), 1.3461 (S3)
• レジスタンス:1.3706 (R1), 1.3750 (R2), 1.3855 (R3)
EUR/JPY
• EUR/JPYは保ち合い状況となり、133.83(S1)のバリアーを若干上回ったまま推移した。強気筋が充分に強く、レートを押し上げることができれば、イクステンションが、134.94(R1)にある次のハードルに向けて引き起こされる可能性もある(下落局面の100%リトレースメント)。50期間移動平均が、200期間移動平均を上回っており、この価格動向を支持している。RSIが上昇の道を辿っており、MACDが依然として中立的水準であるゼロを上回っているため、モメンタム指標は、この考えを支持している。
• サポート:133.83 (S1), 132.75 (S2), 132.16 (S3)
• レジスタンス:134.94 (R1), 135.63 (R2), 136.72 (R3)
GBP/USD
• 金曜日、GBP/USDは若干下落したが、どうにか1.6125(S1)のサポートを上回る水準を維持することができた。この水準を下方突破すれば、より大きな弱気な兆候となり、再び1.6000(S2)のバリアーを目指すことになるだろう。一方、1.6125(S1)のサポート近辺で反発すれば、新たな短期的高値に向けた上昇の動きが続く可能性もある。レートは、両移動平均を上回っているため、引き続き上昇バイアスである。
• サポート:1.6125 (S1), 1.6000 (S2), 1.5890 (S3)
• レジスタンス:1.6260 (R1), 1.6376 (R2) and 1.6746 (R3)
金
• 金は引き続き200期間移動平均近辺で揉み合いとなり、1322(R1)にある、金の下落トレンドの38.2%リトレースメント水準を若干下回った。強気筋が、このハードルを突破することができなければ、再び下落バイアスに転じる可能性もある。MACDは強気な領域にあるが、トリガーラインをまさに下方クロスしそうな状況にあり、RSIは再び70のバリアーでレジスタンスを見出し、下落し、前述のハードルの妥当性を裏付けている。
• サポート:1305 (S1), 1287 (S2), 1262 (S3)
• レジスタンス:1322 (R1), 1343 (R2), 1364 (R3)
原油
• WTIも横ばいとなり、101.02(R1)のハードルを下回ったままとなった。弱気筋が、先週、このバリアーを大幅に下方突破するほどの強さを見せたため、99.26(S1)にある次のサポートを目指したイクステンションが生じると予想される。価格は引き続き右肩下がりのチャネル内にとどまっている上、両移動平均を下回っていることから、WTIの悲観的な状況が伺える。
• サポート:99.26 (S1), 97.36(S2), 96.04(S3)
• レジスタンス:101.02 (R1), 102.57(R2), 104.19 (R3)
通貨レートベンチマーク - 今日の勝者と敗者
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