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Daily Commentary - 12月12日2013年

発行済 2013-12-12 20:58
更新済 2019-12-18 20:45
THE BIG PICTURE
  • ニュージーランド準備銀行(RBNZ)が、金利を来年上半期に引き上げることを示唆し、オーストラリアの11月の失業率が10月の5.7%から5.8%まで上昇したため、今朝の動きは、AUDとNZDとなった。RBNZは、インフレ率が加速するとの見通しから、「金融刺激策を現在の水準で維持する必要はなくなりつつある」とした上で、「同行は、将来の平均インフレ率を中心目標値の2%近くで維持するために、必要に応じ、金利を引き上げる」とした。これは、10月に行われた前回の会議で、ウィーラー総裁が、利上げは2014年には「必要となる可能性が高い」とした時よりも具体的な発言となった。市場は現在、来年の100bpの引締めを折り込みつつある。しかし、NZD/USDは事実上、水曜日の欧州の始値と変わらなかった-欧州時間の昨日、下落し、ニューヨーク取引時間中に反発し、アジアの取引時間中は横ばいとなった。ニュージーランドは、G10通貨中で最初に利上げを実施する可能性が高い。しかし、そうした可能性は既に折り込み済みで、ディスインフレがその他の主要な通貨で続き、その他の中央銀行が、現在予想されているよりも長い期間、金利を低く抑える可能性を考えれば、NZDはさらに上昇する余地があると考えられる。一方、AUDは、昨日、雇用統計後の数秒間を除き、持続的に低下した。失業率の上昇は予想通りであり、雇用者増は予想を上回った-10月の1100人に対し、11月には、予想の1万人の2倍にあたる2万1千人の雇用が創出された。当初このニュースは、人々の予想通り、AUDを急激に上昇させたが、従来の安値から0.9080のレジスタンスに達し、数分内で再び下落した。このことから、AUDに対する消極的なセンチメントの根深さが伺える。
  • 市場におけるその他の主なテーマは、オバマ大統領が、ジャネット・イエレン氏の後任として、FRBの2番目のポジションにあたる副議長に、イスラエル中央銀行前総裁であるスタンレー・フィッシャー氏を候補とする可能性が高いというニュースであった。これにより、イエレン氏の立候補を巡る問題の一つ-すなわち、彼女には十分な国際経験や、金融危機に対処するだけの充分な経験がないという問題-が解決されることになるだろう。フィッシャー氏は、国際金融界において数多くの人脈があり(ECBのドラギ総裁は、彼がMITで教えていたときの元生徒である)、1990年代、IMFでナンバー2の立場にあった際、彼は数年間、ロシア、アジア、ラテンアメリカにおける危機へのワシントンの対応を管理していた。しかし、フィッシャー氏は、将来的指針を嫌うことで知られているため、彼の立候補は、イエレン氏と現在の政策の枠組みに対する挑戦となる可能性がある。その結果、米国の金利は上昇し、(遠い将来のFF先物は、+1bp、10年物利回りは+5bp)、株価は下落し(S&P 500は-1.1%)、USDは全般的に低下した。政策の不一致が生じるとの見通しが、利回りの上昇見通しを凌駕しているようである。彼は、FRBの一般的な考え方に順応する可能性が高いとみられ、彼が就任すれば、USDにとってプラスとなる、FRBにおける最高のマネージメント・チームと見なされるだろう。その上、将来的指針が少なくなれば、通常は、利上げ期待が抑制される傾向にあるため、USDにとっては良いだろう。しかし、人々は単に、USD売りに対する何等かの言い訳を求めているように見受けられる。
  • 昨日はドイツの11月のCPI確報値が発表されたが、本日は、フランス、イタリア、スウェーデンの番である。フランスのCPIは、10月の0.1%の低下に対し、11月は前月比で変わらずとなると予想される。これにより、前年比は0.7%から0.8%へと上昇するだろう。イタリアの11月のCPI確報値に対する予想は、前年比+0.6%となった速報値と同水準である。スウェーデンのCPIも、10月の前月比-0.2%に対し、変わらずにとどまったと予想される。これにより、前年比はプラスとなるだろう(-0.1%に対して+0.2%)。スイス国立銀行会議も予定されている。同中央銀行は、3ヵ月CHF LIBORに対するターゲットを0.0%で据え置くと予想され、1.20スイスフランにあるEUR/CHFのフロアーを再確認するだろう。これらの数値は広く予想されており、対USDで2013年の高値に既に達しているCHFに対しては、おそらく何のインパクトももたらさないだろう。スイス国立銀行総裁のジョルダン氏は、会議後に記者会見を行う。ユーロ圏の鉱工業生産指数は、9月の-0.5%から一転、10月は前月比0.3%の上昇を示すと予想される。
  • 本日遅くには、米国の11月の小売売上高が、10月の前月比+0.4%に対し、0.6%の上昇を示すと予想される。注目の、自動車およびガソリンを除く小売売上高は、10月の伸び率と同じ0.3%の上昇を示すと予想される。12月7日分の週1の失業保険申請件数は、29万8千件から32万件へと上昇すると予想され、これは市場にとっては、USDに対してマイナス要因となる可能性がある。
  • その他の地域では、カナダの新たな住宅価格指数が、9月の変わらない数値に対し、10月は前月0.1%の上昇を示すと予想される。
  • 本日は5名の発言者が予定されている。スイス国立銀行総裁のジョルダン氏に加え、ECB総裁のマリオ・ドラギ氏が、欧州議会でのECBの年報に関する議論で発言し、ECBの運営評議会メンバーであるエルッキ・リーカネン氏が、フィンランド銀行で四半期に一度の記者会見で発言し、ECBのアスムセン氏が記者会見で発言する。最後に、カナダ銀行総裁のポロツ氏が、「金融政策とリスクマネージメント」に関して発言する。
THE MARKET

EUR/USD
graph
  • 水曜日、EUR/USDは引き続き上昇し、10月の高値である1.3821(R1)に近付きつつある。私の見方では、これらの高値の近くで、ある程度の保ち合いが生じる可能性がある。ロング派がどうにかこの攻防に打ち勝つことができ、1.3821(R1)のハードルを超えることができれば、彼らは1.3935(R2)のバリアーを目指すと予想される。トレーダーが、どうにかレートを、右肩上がりのチャネルの上限を上回る水準で維持できており、50期間移動平均が200期間移動平均を引き続き上回っていることから、バイアスは引き続き上昇方向である。週足では、50週移動平均が今にも200週移動平均を上方にクロスしようとしているように見受けられ、これは強気な兆候であることが多い。
  • サポート: 1.3731 (S1), 1.3675 (S2), 1.3600 (S3)
  • レジスタンス: 1.3821 (R1), 1.3935 (R2), 1.4200 (R3)
EUR/JPY
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  • EUR/JPYは、上昇トレンドの前の下落の波の261.8%フィボナッチ・イクステンション水準を下回る、青色の上昇トレンドラインを若干上回る水準で保ち合いとなっている。この水準を明らかに突破すれば、価格は、直近では2008年9月に見られた領域にまで押しやられるだろう。次のレジスタンスバリアーは、週足チャートにおいて148.93(R2)で見出される。同ペアは、青色の上昇トレンドラインと、50期間移動平均が引き続き200期間移動平均を上回っていることによって裏付けられている通り、引き続き上昇トレンドにあり、価格の安値が下支えされている。
  • サポート: 139.67 (S1), 138.00 (S2), 137.100 (S3)
  • レジスタンス: 142.26 (R1), 148.93 (R2), 156.77 (R3)
GBP/USD
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  • GBP/USDは低下し、本原稿執筆現在、50期間移動平均に近い青色の上昇トレンドラインを試しつつある。このトレンドラインを下方突破し、1.6325(S1)のサポートを下回れば、短期的なバイアスは下落サイドに転じる可能性がある。このレートの弱含みは、MACDと価格動向の間のマイナスの差によっても示されている。しかし、同ペアが青色のトレンドラインをまだ突破していないため、テクニカル的には、上昇トレンドが今のところ依然として有効である。
  • サポート: 1.6325 (S1), 1.6260 (S2), 1.6147 (S3)
  • レジスタンス: 1.6465 (R1), 1.6575 (R2), 1.6736 (R3)

graph
  • は、支配的な下落トレンドの38.2%フィボナッチ・リトレースメント水準に達した後、低下した。金が、ネックライン(水色のライン)とチャネルの下限の間の領域で反発すれば、前回のコメントで述べた「コンプレックス・ヘッド・アンド・ショルダーズ・ボトム」フォーメイションの有効性が裏付けられるだろう。一方、さらに下落すれば、最近の上昇が、前回の下落トレンドの38.2%リトレースメントに過ぎなかったことを示すことになるだろう。
  • サポート: 1251 (S1), 1227 (S2), 1210 (S3)
  • レジスタンス: 1277 (R1), 1290 (R2), 1313 (R3)
原油
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  • WTIは下落し、私の戻しの予想を確認した。両モメンタム分析は、下落の道を辿っており、その結果、さらなるリトレースメントか、強気筋が再び隆盛となる前の保ち合いが予想される。50期間移動平均が引き続き200期間移動平均を上回る限り、また、前回の安値である92.00(S2)が維持される限り、価格がより高い安値を形成する可能性は依然として残されている。
  • サポート: 95.36 (S1), 92.00 (S2), 90.10 (S3)
  • レジスタンス: 98.81 (R1), 101.10 (R2), 103.15 (R3)

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