昨日のNYタイムでUSD/JPYは大陰線が示現するも、1月16日安値115.85レベルを起点とした短期サポートラインはかろうじて維持した。サポート要因となったのはクロス円の上昇だったが、そのクロス円をサポートしたのが米株であった事実を考えるならば、本日も米株の動向が円相場のトレンドを左右しよう。
その米株のトレンドを見極める材料として注視すべきは、日本時間11時に発表される中国の各種指標データ(特に1-3月期GDP)と米経済イベント(指標データ&四半期決算)となろう。前者の中国GDPは成長率7%を維持した。しかし、3月小売売上高と同月鉱工業生産は共に市場予想以下となり、豪ドル相場を圧迫。米株にもネガティブインパクトが及ぶかが注目される。
後者の米指標データでは、ニューヨーク連銀製造業景気指数(4月)と鉱工業生産(3月)に注目したい。昨日の小売売上高で個人消費の伸びが緩慢であることが確認された。本日の指標データで米企業活動の停滞までが確認されれば、年内利上げへの疑問符が付くことでドルロング調整地合いが継続しよう。
問題は米株の動向だが、本日の米指標データが冴えない内容となっても四半期決算(バンク・オブ・アメリカやネットフリックス)がそれをカバーすれば、米指標データのインパクトは限られよう。結果、クロス円へのネガティブインパクトも限られよう。
一方、どちらも総じて冴えない内容となればリスク回避圧力が強まることで、「米株下落(=米金利低下)→クロス円下落→USD/JPY短期サポートライン下方ブレイク」という展開を想定したい。
【テクニカル分析コメント】 -USD/JPY、攻防分岐は短期サポートライン(=119.00)
レジスタンス
120.50;オファー
120.40:オファー
120.12:4/14高値
120.00:オファー
119.90:一目/雲の上限
119.85:10日(緑ライン)/21日MA(赤ライン)
サポート
119.00:短期サポートライン 、厚いビッド、下にストップ
118.94:一目/雲の下限
118.72:4/3安値
118.70:ビッド
118.60:ビッド
118.50:ビッド
3日連続で陰線が示現。雲の攻防へと一気にシフトしたことで、短期サポートラインの維持が焦点として浮上してきた。このラインが推移している119.00レベルには厚いビッドが観測されており、テクニカル&オーダー状況の両面で本日の重要サポートポイントとなろう。株式市場次第という面はあるが、119円ミドル以下はロング構築の水準として意識したい。
ただ、東京時間のクロス円の上値の重さや米国イベントも考えるならば、短期サポートライン下ではストップを言えれておいた方が良いかも知れない。119.00下にストップが観測されているなら尚更である。
短期サポートラインを下方ブレイクした場合は、4月3日安値118.72及び3月26日安値118.33レベルが次のサポートポイントとして浮上しよう。
一方、上値は10日 / 21日MA / 一目/雲の上限が密集している119.85-90レベルを突破できるかが焦点となろう。