今朝は、ギリシャの投票結果を受けてのスタートでした。
EUが求める緊縮財政案についての投票は、事前予想は五分との報道がありましたが、60%が否決する結果となりました。
ただし、貴金属相場への影響は限定的でした。
こちらのゴールドスポット市場の60分足チャートをご覧ください。
1174ドル超ではじまった相場は、すぐに窓埋めとなって投票前の水準に戻っています。
これは、すでにギリシャ問題については、ここ3年ほど繰りされてきたため相場はある程度織り込んでいることと、6/29にすでに予行練習が済んでいるためだと見ています。
6/29には、ギリシャの首相が国民投票をすると発言し、市場にとってのサプライズとなり1184ドルまで上昇しましたが、結局週末までに空いた窓を埋めるまで下落しています。
投票を受けての今朝の動きも同様で、かつ早々に窓埋めをして相場はもみ合いになっています。
白金市場も同様にもみ合いになっています。
白金は、ユーロ安で売られて下落して始まりましたが、早々に戻しています。
6/29の反応は、貴金属高につれて上昇して始まったものの、やはり金同様に下落して基の相場に戻っています。
もはや、ギリシャ問題による、金・白金市場への影響は限定的となっています。
最後に、ドル円相場ですが、こちらも同様に窓を空けては戻して埋める相場です。
今朝は一時的に122円を下回りましたが、結局は週末の位置まで戻っています。
ドル円についてもギリシャ問題による影響は限定的とみています。
ただし、中期的にみればドル円はやはり金融政策の違いから、円安傾向は継続でしょう。
結論として、
現在のドル建ての金・白金相場は、もみ合いでトレンドが見つけにくい状況です。
いつものCFTCの建玉明細は、週末がお休みだったため発表されていませんが、出来高や取組高をみる限り、やや売りに傾いていると思われます。
ただし、ショートカバー誘発までには至らず、新たな材料待ちとなっている相場です。
当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。