トルコが、3つある政策金利のうち翌日物貸出金利を12%から11.25%に0.75%引き下げました。事前の予想では、据え置きという見方が大勢を占めていたため、予想外の利下げとなりました。(※トルコ中央銀行の声明へのリンクは最下部”外部参照”に掲載)
トルコ中央銀行の最近の金融政策
トルコでは、昨年来の大規模な汚職事件による政治的動揺を主な原因として、トルコリラが対米ドルで過去最安値を更新していました。これに対し、今年1月末に中央銀行が「異次元引き締め」とも言うべき大幅な利上げ(1週間物レポ金利 4.50%→10.00%)を断行した結果、通貨安に歯止めがかかりました。
しかし、景気浮揚の足かせとなる利上げに対してエルドアン首相(28日に次期大統領に就任)は反発し、「中銀は恐らく緊急の金融政策委員会を招集し、今回は利下げを実施するはずだ」とか、「利上げの時は5ポイントも上げ、利下げとなると0.5ポイントだ。冗談を言わないで欲しい」など、再三にわたり利下げを求める要求を続けています。
こうした中で、トルコ中央銀行は
5月23日 10.00%→9.50%(▲0.50%)
6月25日 9.50%→8.75%(▲0.75%)
7月18日 8,75%→8.25%(▲0.50%)と3回連続で利下げを行ってきました。
今回は主要政策金利である1週間物レポ金利は据え置きとなりました。
トルコ中央銀行が設定する政策金利は3種類
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