[日本インタビュ新聞社] - ■新NISAと東京メトロIPO、民営化株に新たな投資機会到来
新内閣発足と総選挙に合わせて予定される東京地下鉄(東京メトロ)<9023>(東証プライム)のIPOは、「御用金相場2.0」と呼ばれる超大型案件である。割安な株価と高配当が評価され、初値は想定価格の2~3割高と予想されている。このIPOを契機に、他の民営化銘柄や関連企業の株価にも注目が集まっており、新NISAの効果と相まって個人投資家の参入が期待されている。
■NTTと日本郵政、法改正と料金改定で株価上昇期待
民営化株の中でも特に注目されているのは、NTT<9432>(東証プライム)と日本郵政<6178>(東証プライム)である。NTTは完全民営化に向けたNTT法改正が政治的イベントとなり、日本郵政は郵便料金の大幅値上げをした。両社ともに高い配当利回りを誇り、PERも比較的低い水準にある。その他の民営化株も、JT<2914>(東証プライム)、INPEX<1605>(東証プライム)、石油資源開発<1662>(東証プライム)、電源開発(Jパワー)<9513>(東証プライム)、かんぽ生命<7181>(東証プライム)、ゆうちょ銀行<7182>(東証プライム)など、高配当利回りと低PBRが特徴的である。
■建設・車両・電機メーカーなど、幅広い業種に恩恵
東京メトロ関連株としては、筆頭株主である東京都競馬<9672>(東証プライム)や第5位株主の東京電力ホールディングス<9501>(東証プライム)が挙げられる。また、東京メトロの中期経営計画に基づく設備投資計画は、関連企業にビジネスチャンスをもたらしている。3年間で3300億円の投資が予定されており、新線建設、安全対策、旅客サービス向上などの分野で様々な企業が受注している。
具体的には、鹿島<1812>(東証プライム)や鉄建建設<1815>(東証プライム)、大成建設<1801>(東証プライム)などが土木工事を受注し、日立製作所<6501>(東証プライム)、川崎重工業<7012>(東証プライム)、日本車輌製造<7102>(東証プライム)、近畿車輛<7122>(東証スタンダード)などが新型車両の製造を担当している。さらに、三菱電機<6503>(東証プライム)や日本製鉄<5401>(東証プライム)、ナブテスコ<6268>(東証プライム)なども関連企業として浮上している。これらの企業の株価にも注目が集まっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)