欧州市場サマリー（26日）

　 　　 1305GMT 　　　　　　23日

ユーロ／ドル 　 1.5026 　　　　　 1.5000

ドル／円 　 　91.940 　　　　　 92.040

ユーロ／円 　 138.16 　　　　　 138.13

　　　　　　　　　　　　　　26日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5191.74（‐50.83） 5242.57

　　クセトラＤＡＸ　　　　　5642.16（‐98.09） 5740.25

金　現物午後値決め 1054.00 1061.75

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(12月限)　 99.215 (＋0.025)　　0.400(0.420)

独連邦債２年物 1.385(1.397)

独連邦債１０年物(12月限) 120.81 (‐0.03) 3.357(3.352)

独連邦債３０年物 　 4.126(4.105)

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　＜為替＞　ドルが対ユーロで一時１年２カ月ぶりの水準に下落した。株高に加え、世界

経済の回復を示す一段の兆候を受けて安全資産としてのドル需要が後退したことなどが背

景。ただその後、ドルは値を戻している。

　中国人民銀行（中央銀行）の調査担当者は、中国はドルを引き続き外貨準備を構成する

主要通貨とすべきだが、ユーロや円の比率を引き上げるべきだとの考えを示し、ドルを圧

迫したという。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は反落。ドル高／商品（コモディティ）安を背景に資源株

が売られ、蘭ＩＮＧの動きで金融株も軟調だった。

　指数は３月安値から５０％上昇する一方、リーマン・ブラザーズ破たん前の２００８年

９月中旬の水準からは約４％下落。

　キャピタル・スプレッズのセールズ部長、アンガス・キャンベル氏は、指数は５３００

ポイントの水準に抵抗線があるなか、利食い売りが出たと指摘。前週発表された国内総生

産（ＧＤＰ）が弱かったことも影響したと述べた。

　オランダの金融グループＩＮＧはこの日、事業を銀行と保険の２部門に分割す

ることを表明。欧州委員会とのリストラに関する合意に基づくもので、同社は今後４年以

内に欧州に焦点を絞った小規模な銀行に転換する。オランダ政府から注入を受けた公的資

金の５０％を返済する一方、株主割当増資で７５億ユーロ調達する方針も明らかにした。

　銀行株では、ロイズ・バンキング・グループが７．２％安、ロイヤル・バンク

・オブ・スコットランド（ＲＢＳ）が５．７％安。ＨＳＢＣは、シティ

が投資判断を「バイ」から「ホールド」に引き下げたことを嫌気し１．８％安。バークレ

イズは２．５％安。

　欧州株式市場は３営業日続落。原油下落やドル上昇が、終盤にかけ売りを誘った。オラ

ンダの金融グループＩＮＧが事業を２分割する方針を発表し、１８％急落した。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は１２．３８ポイント（１．２３％）

安の９９６．５０。およそ２週間ぶりの安値で引けた。　

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は５１．２６ポイント（１．７８％）安

の２８３４．８２。

　ＩＮＧはこの日、事業を銀行と保険の２部門に分割するほか、株主割当増資で７５億ユ

ーロを調達する計画を発表。これを受け保険株に売りが出た。独アリアンツは

４．４％、エイゴンは６．５％下落した。

　銀行株も軟調。ＢＮＰパリバが３．７％、クレディ・スイスが

２．６％それぞれ値を下げた。

　ルイ・キャピタル・マーケッツのアナリスト、ジャック・アンリ氏は「市場で待たれて

いた調整が入った。ただ依然として強い（資金の）流れが株式に向かっており、下落基調

は続かないだろう」と述べた。

　「投資家が期待していた好材料は出そろい、そのすべてが消化された。一方、アナリス

トは依然として企業業績の回復に対する慎重な姿勢を崩しておらず、本格的な見通しの上

方修正に着手していない」との見方を示した。

　米原油先物が１バレル＝７８．３１ドルに下落し、エネルギー株を圧迫した。トタル

とレプソルがそれぞれ１．１％安となった。

　オランダのアクゾノーベルは逆行高で、１．４％上昇。トレーダーやアナリ

ストによると、２７日発表予定の四半期決算への期待が高まっている。

　スウェーデンの家電大手エレクトロラックスは６．７％高。第３・四半期利

益は予想を上回った。

　＜ユーロ圏債券＞　ほぼ変わらず。独連邦債１０年物は一時１カ月ぶり安値をつけたも

のの、米株式市場が当初の上げから下落に転じるなか値を戻し、引けにかけて前日比ほぼ

横ばいで推移した。

　欧州株高を背景に独連邦債先物は序盤で下落。米債券市場では３０年債が

一時１ポイント値を下げた。米債券市場では今週、過去最大規模となる１２３０億ドルの

国債入札が予定されている。一方、ユーロ圏の今週の入札規模は最大１６５億ユーロとな

っている。

　カリヨン（ロンドン）の債券アナリスト、ピーター・チャットウェル氏は「独連邦債は

一時的に１カ月ぶりの安値をつけた後、大きく買われた。特に伝統的手法である『金融株

を売り、債券を買う』動きが見られた」と述べた。

　１６４５ＧＭＴ時点で、独連邦債先物１２月限は２ティック安の

１２０．８２。一時１２０．５１と１カ月ぶり安値をつけた。

　独連邦債１０年物利回りは変わらずの３．３５６％。一時３．３８８％と、

９月２３日以来１カ月ぶりの水準に上昇した。

　同２年物利回りは３．８ベーシスポイント（ｂｐ）低下し１．３７％。２・

１０年債の利回り格差は１９９ｂｐを超え１カ月ぶりの水準に拡大した。

　ドイツは２８日に５０億ユーロ規模の２０１４年償還の国債入札を行なう見通し。イタ

リアとオランダも今週入札を予定している。アナリストは、潤沢なキャッシュフローを背

景にユーロ圏の国債入札は問題なく消化されると予想している。

　　　　　　 　　　　 　　［東京　２７日　ロイター］