■要約
パンチ工業 (T:6165)は金型用部品の大手で、標準品(カタログ品)のほか特注品にも対応できる技術開発力を強みに国内で第2位、中国ではトップメーカーとなっている。
業種別売上構成比(2017年3月期)は自動車向け46.2%、電子部品・半導体向け18.3%と2つのカテゴリーで6割強を占める。
地域別売上高では日本向けが43.4%、中国向けが47.6%を占めている。
1.中期経営計画「バリュークリエーション2020」の概要
同社は2017年3月期からスタートした中期経営計画「バリュークリエーション2020」で、金型部品業界でのトップブランドを確立し、製販一体企業としての優位性を生かした高収益企業の実現を目指している。
基本戦略として「販売5極体制の確立」「お客様サービスの向上」「高収益事業の推進とR&D強化」「働き方改革」の4つの重点施策に取り組み、2021年3月期に連結売上高470億円以上、営業利益33億円以上、親会社株主に帰属する当期純利益23億円以上を目指していく方針だ。
今後4年間の年平均成長率で見れば売上高で6.4%、営業利益で13.5%の成長となる。
2.各種施策は順調に進捗
2017年3月期以降、目標達成に向けた施策は順調に進んでいる。
「販売5極体制」については、2017年4月より米国子会社にて営業活動を開始しており、残る欧州市場についても販売代理店との関係強化や販社を設立しての営業強化など、5極体制を推進する計画だ。
「お客様サービスの向上」では、2016年春よりマレーシア子会社にグローバルソーシング機能を設け、欧米・アジアからの受注に対して最適な生産拠点から調達販売する体制を整えたほか、国内では新規顧客開拓のフック役として期待されるリバースエンジニアリング事業を開始した。
「高収益事業の推進とR&Dの強化」では、ベトナム生産子会社の稼働に伴うグループ生産体制の最適化に取り組んでいるほか、食品・医療関連など戦略市場に向けた売上拡販も開発強化により着実に進んでいる。
2018年3月期の業績も順調に進んでいる模様で、今後、市場環境が大きく悪化するようなことがなければ、中期経営数値目標の達成も十分可能と思われる。
3.配当性向は段階的に30%まで引き上げていく方針
株主還元では、安定かつ継続的な配当を基本としており、連結配当性向の目安としては現状の20%から、段階的に30%に引き上げていく方針を示している。
2018年3月期の1株当たり配当金は前期比1.0円増の27.0円(配当性向21.1%)を予定しているが、中期経営計画における業績目標値が達成されれば、2021年3月期の1株当たり配当金は63円程度まで上昇することが見込まれる。
■Key Points
・金型用部品専業で、国内シェア2位、中国ではトップ
・グループ生産最適化とR&D強化により高収益化を目指す
・2021年3月期の業績目標は売上高470億円以上、営業利益33億円以上
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
パンチ工業 (T:6165)は金型用部品の大手で、標準品(カタログ品)のほか特注品にも対応できる技術開発力を強みに国内で第2位、中国ではトップメーカーとなっている。
業種別売上構成比(2017年3月期)は自動車向け46.2%、電子部品・半導体向け18.3%と2つのカテゴリーで6割強を占める。
地域別売上高では日本向けが43.4%、中国向けが47.6%を占めている。
1.中期経営計画「バリュークリエーション2020」の概要
同社は2017年3月期からスタートした中期経営計画「バリュークリエーション2020」で、金型部品業界でのトップブランドを確立し、製販一体企業としての優位性を生かした高収益企業の実現を目指している。
基本戦略として「販売5極体制の確立」「お客様サービスの向上」「高収益事業の推進とR&D強化」「働き方改革」の4つの重点施策に取り組み、2021年3月期に連結売上高470億円以上、営業利益33億円以上、親会社株主に帰属する当期純利益23億円以上を目指していく方針だ。
今後4年間の年平均成長率で見れば売上高で6.4%、営業利益で13.5%の成長となる。
2.各種施策は順調に進捗
2017年3月期以降、目標達成に向けた施策は順調に進んでいる。
「販売5極体制」については、2017年4月より米国子会社にて営業活動を開始しており、残る欧州市場についても販売代理店との関係強化や販社を設立しての営業強化など、5極体制を推進する計画だ。
「お客様サービスの向上」では、2016年春よりマレーシア子会社にグローバルソーシング機能を設け、欧米・アジアからの受注に対して最適な生産拠点から調達販売する体制を整えたほか、国内では新規顧客開拓のフック役として期待されるリバースエンジニアリング事業を開始した。
「高収益事業の推進とR&Dの強化」では、ベトナム生産子会社の稼働に伴うグループ生産体制の最適化に取り組んでいるほか、食品・医療関連など戦略市場に向けた売上拡販も開発強化により着実に進んでいる。
2018年3月期の業績も順調に進んでいる模様で、今後、市場環境が大きく悪化するようなことがなければ、中期経営数値目標の達成も十分可能と思われる。
3.配当性向は段階的に30%まで引き上げていく方針
株主還元では、安定かつ継続的な配当を基本としており、連結配当性向の目安としては現状の20%から、段階的に30%に引き上げていく方針を示している。
2018年3月期の1株当たり配当金は前期比1.0円増の27.0円(配当性向21.1%)を予定しているが、中期経営計画における業績目標値が達成されれば、2021年3月期の1株当たり配当金は63円程度まで上昇することが見込まれる。
■Key Points
・金型用部品専業で、国内シェア2位、中国ではトップ
・グループ生産最適化とR&D強化により高収益化を目指す
・2021年3月期の業績目標は売上高470億円以上、営業利益33億円以上
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)