再送：欧州市場サマリー（4日）

　＊５日に配信した記事です。

　 　　 1903GMT 　　　　　　3日

ユーロ／ドル 　 1.4837 　　　　　 1.5068

ドル／円 　 　90.340 　　　　　 88.200

ユーロ／円 　 134.06 　　　　　 132.93

　　　　　　　　　　　　　　4日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5322.36（＋9.36） 5313.00

　　クセトラＤＡＸ　　　　　5817.65（＋47.30） 5770.35

金　現物午後値決め 1190.25 1208.75

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(12月限)　 99.270 (＋0.000)　　0.390(0.541)

独連邦債２年物 1.347(1.308)

独連邦債１０年物(12月限) 122.76 (‐0.60) 3.241(3.187)

独連邦債３０年物 　 3.972(3.942)

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　＜為替＞　ドルが主要通貨に対して上昇。１１月の米雇用統計・非農業部門雇用者数の

減少幅が予想を大幅に下回ったことを受け、経済が安定的な回復基調にあるとの見方が強

まった。

　これは米連邦準備理事会（ＦＲＢ）がこれまでの予想よりも早めに利上げに踏み切ると

の観測につながった。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は小反発。米雇用統計が雇用状況の改善を示したことを好

感した。ディフェンシブ銘柄が買われ、鉱山株の下げを相殺した。

　ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>は米雇用統計発表後、一時５３７３．９４をつけた。

週足では２．５％高となった。

　１１月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が１万１０００人減と、減少幅が市場の予

想を下回りほぼ２年ぶりの低水準となった。また、失業率は１０．０％に小幅低下し、雇

用市場が回復に向かっていることを示唆した。

　ディフェンシブ銘柄の医薬品・通信・たばこ株が高い。

　アストラゼネカは２．６％高、グラクソ・スミスクラインは２．２％高、

ボーダフォンは１．５％高、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ は

１．６％高。

　エネルギー株も値上がりした。ただ、原油価格が欧州市場の引けにかけて下落したこと

で、一時の上げは削った。

　ＢＰ、ケアン・エナジー、ロイヤル・ダッチ・シェルは０．４

─１．８％高。

　半面、鉱山株は軟調な商品（コモディティ）価格に連れ安となった。エクストラータ

、ロンミン、フレスニロは２．４─３．４％安。

　ランドゴールド・リソーシズの下げが目立ち、４．３％安。米雇用統計を手掛

かりにドルが上昇するなか、金価格が下落したことが背景。

　欧州株式市場は反発し２週間ぶり高値で引けた。１１月の米雇用統計で非農業部門雇用

者数の減少幅が予想を大きく下回り相場を支援するなか、銀行株が一時の下げから上げに

転じた。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は１１．５７ポイント（１．１４％）

高の１０２５．７７。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は３４．１９ポイント（１．１９％）高

の２９１０．３３。

　この日発表された雇用統計は、非農業部門雇用者数が１万１０００人減と、減少幅が市

場予想を大きく下回り、ほぼ２年ぶり低水準となった。失業率も１０．０％に小幅低下し、

雇用市場が回復に向かっていること示唆した。

　銀行株の上げが目立ち、サンタンデール、ＵＢＳ、ソシエテ・ジェ

ネラルが１．１―２．２％上昇した。

　エネルギー株も上昇。ＢＰ、ロイヤル・ダッチ・シェル、トタル

が０．４―２％高。

　人材派遣株にも買いが入った。スイスのアデコ、オランダのランスタッド

はともに７．７％高となった。ランスタッドは、収入トレンドが継続して改善

しており、米国内の派遣業務が成長に転じたことを明らかにした。

　医薬品株も堅調。アストラぜネカは２．６％高。同社の統合失調症治療薬「セ

ロクエル」に対しうつ病治療の追加薬として米当局の認可が降りた。

　鉱山株は一時上昇していたものの、金相場が１オンス＝１１９０ドルを割り込むなか、

下落に転じた。アングロ・アメリカン、アントファガスタ、ＢＨＰビリ

トン、リオ・ティント、エクストラータが１．６―３．４％安。

　＜ユーロ圏債券＞　国債価格が下落。１１月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が１万

１０００人減と、予想よりもはるかに小幅な減少幅となったことから市場で景気回復期待

が高まり、安全資産買いが後退した。

　さらに別の米経済統計では、１０月の米製造業の在庫が約１年ぶりに増加に転じたこと

が示された。

　市場では、米労働市場が安定に向かい経済も回復しつつあるとの見方が強まった。安全

資産買いが後退するなか、株価は上昇し、欧州株は２週間ぶり高値をつけた。

　ＲＩＡキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、ニック・スタメンコビッチ氏は

「米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が動き始めるのは時期尚早といえるが、今後数カ月間に失

業がさらに継続して改善すれば、ＦＲＢが予想よりも早く利上げに踏み切る可能性は高ま

るだろう」と述べた。

　１６２０ＧＭＴ時点で、独連邦債先物１２月限清算値は６２ティック安の

１２２．７４。統計発表後は一時１２２．５８と１週間ぶり安値をつけた。

　独連邦債２年物利回りは５ベーシスポイント（ｂｐ）上昇し１．３５６％。

同１０年物利回りは５．３ｂｐ上昇し３．２４２％。　

　２・１０年物の利回り格差は１８９ｂｐに拡大。前日は欧州中央銀行（ＥＣＢ）が出口

戦略開始に向けた計画を明らかにするなか１８３ｂｐに縮小していた。

　独連邦債が米国債をアウトパフォームし、１０年物の米国債と独連邦債の利回り格差は

２７ｂｐと、８月下旬以来の水準に拡大した。ストラテジストの間では、弱気相場におい

て米国債は通常、アンダーパフォームする傾向があるため、今後利回り格差はさらに拡大

する可能性がある、とみられている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　５日　ロイター］