欧州市場サマリー（14日）

　 　　 1352GMT 　　　　　　11日

ユーロ／ドル 　 1.4631 　　　　　 1.4621

ドル／円 　 　88.530 　　　　　89.050

ユーロ／円 　 129.54 　　　　 130.20

　　　　　　　　　　　　　　14日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5315.34（＋53.77）　5261.57

　　クセトラＤＡＸ　　　　　5802.26（＋45.97） 5756.29

金　現物午後値決め 1123.75 1124.00

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(３月限)　 99.180 (＋0.010)　　0.341(0.320)

独連邦債２年物 1.258(1.273)

独連邦債１０年物(３月限) 122.98 (＋0.29) 3.192(3.203)

独連邦債３０年物 　 3.964(3.982)

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　＜為替＞　ドルが対ユーロでほぼ変わらず。アブダビ首長国政府はドバイ首長国の債務

問題解決に向け１００億ドルの支援を行った。

　アブダビの決定を受け、一時リスク許容度が高まりドルが売られ株式に買いが入ったも

のの、その後はギリシャの財政問題などへの根強い懸念を背景にドルは持ち直した。　

　＜株式＞　ロンドン株式市場は続伸。アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）のドバイ首長国がア

ブダビ首長国から１００億ドルの支援を受けたと発表し

たことを受け、銀行株に買いが入った。商品関連株も上昇し、ＦＴ１００種総合株価指数

は約１週間ぶりの高値で引けた。

　ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>は５３．７７ポイント（１．０２％）高の

５３１５．３４と、終値としては１２月４日以来の高値をつけた。

　ブリューウィン・ドルフィンのストラテジスト、マイク・レンホフ氏はアブダビによる

支援について「ドバイの政府系複合企業ドバイ・ワールドへの一定の救済であるため、懸

念がいくぶん和らいだ」とし、株価を朝方から押し上げる要因になったと述べた。

　ドバイの債務問題への懸念が和らいだことから、銀行株が買われた。スタンダード・チ

ャータードは４．３％高。クレディ・スイスによる投資判断引き上げも支援材料

となった。

　ＨＳＢＣ、バークレイズ、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド

は１．３─２．４％高。ただ、この日に総額１３５億ポンド（２１９億ドル）の

株主割当増資を完了したロイズ・バンキング・グループは、１．９％下落した。

　ロンドン証券取引所（ＬＳＥ）は、ドバイ証券取引所がＬＳＥの株式を売却せ

ざるを得なくなるとの懸念が和らいだことを受け、９．９％高となった。

　商品関連株も、需要回復期待から上昇。ロンミン、ベダンタ・リソーシズ

、ＢＨＰビリトン、アングロ・アメリカン、リオ・ティント

、エクストラータは１．３─３．７％高。

　原油先物が若干下落したものの、ＢＧグループ、ＢＰ、ロイヤル・

ダッチ・シェルは０．９─１．６％高となった。

　この日は米・英両国で主な経済統計の発表はなく、市場の注目は１５─１６日の連邦公

開市場委員会（ＦＯＭＣ）に集まっている。ＦＯＭＣの結果は、１６日のロンドン市場終

了後に発表される。

　欧州株式市場は３日続伸。アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）のドバイ首長国の債務問題解決

のためアブダビ首長国が１００億ドルの支援に動いたことなどを好感した。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は８．１３ポイント（０．８０％）高

の１０１８．２９。今月７日以来の高値。年初からは２２％高、３月安値からは５７％高。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は２２．６８ポイント（０．７９％）高

の２８８５．００。

　金融株が買われ、スタンダード・チャータード（スタンチャート）、ＨＳＢＣ

、バークレイズ、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド（ＲＢＳ）

、ＢＮＰパリバ、ソシエテ・ジェネラル、クレディ・アグリ

コルが０．９─４．３％高。

　ドイツ銀行はは３．４％高。２０１１年までに１００億ユーロ相当の税引き

前利益を目指すと表明した。

　ウニクレディトの国際株式ストラテジスト、ゲルハルト・シュワルツ氏は「ドバイの動

きが金融セクターの支えとなり、過去数週間アンダーパフォームしていた同セクターに一

定の安心感をもたらした。ただ相場が悪い方向に向かうと懸念する投資家は多く、市場心

理は依然慎重だ」と述べた。　

　アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）のドバイ首長国は、債務問題を解決するため、アブダビ首

長国から１００億ドルの支援を受けたと発表した。

　米シティグループがこの日、公的資金２００億ドルを返済することで米規制当局

と合意したと発表したことも相場を後押ししたという。

　米石油大手エクソンモービルは、天然ガス生産大手ＸＴＯエナジーを株

式交換で買収すると表明。ＸＴＯの債務約１００億ドルを含めた規模は４１０億ドルとし

た。これを受けてエネルギー株もしっかりだった。

　＜ユーロ圏債券＞　年末に向けた買いに支援され上昇。ギリシャ国債は政府の債務問題

に圧迫された。

　一部からユーロ圏債券は米債券に追随したとの声も聞かれた。米債券は前週の急落から

若干回復している。

　１４日のパパンドレウ・ギリシャ首相による財政危機対応策についての説明を前に、ギ

リシャ国債は新たな売り圧力にさらされた。ただ、公的部門の賃金削減や大幅な増税など、

市場の懸念緩和に必要な対応が取られる可能性は低いとみられている。

　１０年物ギリシャ国債と同独連邦債の利回り格差は２２９ベーシスポイント（ｂｐ）と

ロイター・データで前週１１日終盤時点から２０ｂｐ拡大した。

　ＣＭＡデータビジョンによると、ギリシャ国債のクレジット・デフォルト・スワップ

（ＣＤＳ）５年物は２０９．２５ｂｐに拡大。１１日終了時点は１９９．７ｂｐだった。

　　この日発表されたユーロ圏経済指標は、１０月の鉱工業生産が前月比０．６％減、第

３・四半期の就業者数が前期比０．５％減となり、債券買いを後押しした。

　１６２２ＧＭＴ時点で、独連邦債先物３月限清算値は１２２．９７。前営業日

清算値から２８ティック高となった。出来高は４０万枚強と、薄商いだった。

　独連邦債１０年物利回りは１．１ｂｐ低下し３．１９３％。同２年物

利回りは３．１ｂｐ低下し１．２３９％。

　独連邦債１０年物と米１０年債の利回り格差は３５ｂｐ程度で、前営業日終盤時点から

ほぼ変わらずとなった。米国債は、利回りが前週３カ月ぶり水準に上昇したことから、安

値を拾う動きが出ている。

　最近発表された経済指標が堅調なため、１６日に発表される米連邦公開市場委員会（Ｆ

ＯＭＣ）声明で経済見通しの変更がないかに市場は注目している。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　１５日　ロイター］