欧州市場サマリー（22日）

　 　　 1420GMT 　　　　　21日

ユーロ／ドル 　 1.4292 1.4283

ドル／円 　 　91.470 91.150

ユーロ／円 　 130.76 130.23

　　　　　　　　　　　　　　22日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5328.66（＋34.67） 5293.99

　　クセトラＤＡＸ　　　　　5945.69（＋15.16） 5930.53

金　現物午後値決め 1084.00 1105.50

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(３月限)　 99.215 (‐0.010)　　0.365(0.366)

独連邦債２年物 1.209(1.180)

独連邦債１０年物(３月限) 122.32 (‐0.72) 3.266(3.197)

独連邦債３０年物 　 3.995(3.941)

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　＜為替＞　米債利回りが米経済成長期待を背景に上昇するなか、ドルが対円で２カ月ぶ

りの高値付近で推移している。

　ただ、第３・四半期の米国内総生産（ＧＤＰ）確報値が改定値から下方修正され予想下

回ったことが、ギリシャ格下げのニュースによる影響を相殺し、ドルは対円で伸び悩み、

対ユーロでは下落している。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は続伸。クリスマスが目前に迫るなか、石油・医薬品株を

中心に相場は幅広く上昇した。

　ＥＴＸキャピタルのシニアトレーダー、ミック・ミルズ氏は「クリスマスを前に市場の

流動性が低下し、潜在的に悪材料となるニュースの大半が後退するなか、株式市場に上昇

圧力がかかった」と伸べた。

　石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）が生産目標の据え置きで合意したことを受け、米原油先物

が一時１バレル７４ドルを下抜けたものの、エネルギー株はしっかり。

　ロイヤル・ダッチ・シェル、ＢＰ、タロー・オイルが０．２―

１．９％上昇。

　ケアン・エナジーは６．３％高。同社は１０対１で株式分割を実施した。

　ディフェンシブ株も堅調。医薬品のアストラゼネカが１．８％、グラクソ・ス

ミスクラインは１．９％それぞれ値を上げた。ブリティッシュ・アメリカン・タ

バコは０．９％高、インペリアル・タバコは１．８％上昇した。

　ボーダフォンは０．６％高。英国事業幹部のガイ・ローレンス氏が、英フィナ

ンシャル・タイムズ紙とのインタビューで強気な見方を示した。

　銀行株はまちまち。スタンダード・チャータード、ＨＳＢＣ、ロイズ

・ バンキング・グループは０．１―０．３％上昇。半面、ロイヤル・バンク・

オブ・スコットランド（ＲＢＳ）は３％、バークレイズは０．２％それ

ぞれ下落した。

　銅価格が下落し鉱山株も軟調。カザキミス、エクストラータ、ベダンタ

・リソーシズ、ＢＨＰビリトン、フレスニロが０．１―３．７％

安。

　ブリティッシュ・エアウェイズ（ＢＡ）が２％下落。欧州での悪天にに伴う旅

行客への影響や、米司法省が前日、アメリカン航空とＢＡが計画している大西洋路線での

提携強化について、認可のためには譲歩が必要との見方を示した。

　欧州株式市場は続伸し１年２カ月ぶり高値で引けた。エネルギー株が買われたほか、

米中古住宅販売が予想を上回ったことで市場心理が改善した。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は６．９９ポイント（０．６８％）高

の１０３４．８６。これは２００８年１０月３日以来の高水準。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は１９．６６ポイント（０．６７％）高

の２９４５．７１。

　石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）が生産目標の据え置きで合意した後、原油価格が下落した

ものの、エネルギー株は堅調となった。ＢＰ、ロイヤル・ダッチ・シェル、

トタルが１．１―１．７％上昇した。

　ケアン・エナジーは６．３％高。グリーンランド沖油田での生産に向け石油掘

削装置を確保したことを明らかにし、同社株は前日も上昇していた。この日は１０対１で

株式分割を実施した。

　出来高は９０日平均の半分程度と、薄商いだった。

　この日発表された米経済指標は、第３・四半期米国内総生産（ＧＤＰ）確報値が予想を

下回る一方、１１月の米中古住宅販売が予想を上回る増加となった。市場は中古住宅販売

をより重視した。

　銀行株が上昇。ギリシャ・アイルランドの銀行株が強かった。アライド・アイリッシュ

・バンクは１７．９％、バンク・オブ・アイルランドは１２．１％と急

伸した。

　ムーディーズは２２日、ギリシャの格付けを１ノッチに引き下げ「Ａ２」としたが、引

き下げ幅は予想を下回った。同国のナショナル・バンクは７．４％高、ＥＦＧ

ユーロバンクも８．８％高となった。　

　この日は医薬品株も好調だった。

　＜ユーロ圏債券＞　１０年物の独連邦債が米国債や他の欧州国債をアンダーパフォーム。

利回り格差が縮小した。

　格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスによるギリシャのソブリン格付け

引き下げ幅が、一部の市場関係者が懸念していた２ノッチを下回ったことから、独連邦債

以外のユーロ圏国債の地合いは幾分改善した。

　ムーディーズはギリシャの格付けを「Ａ１」から「Ａ２」に引き下げ、格下げ後も格付

け見通しを「ネガティブ」とした。

　モニュメント証券の債券アナリスト、マーク・オズワルド氏は「きょうのギリシャ格下

げはユーロ、ひいては１０年物の債券利回りにとって歓迎すべきニュースではない。一部

で予想されたよりも格下げ幅が小さかったことをギリシャは祝っているかもしれないが、

他のユーロ加盟国にとっては喜ぶ材料が何もない」と指摘。「政策当局者が何と言おうと、

ギリシャの状況が悪化すれば救済を強いられるのはドイツとフランスであることを市場

は織り込み始めている」と述べた。

　１６３７ＧＭＴ時点で、独連邦債１０年物利回りは６ベーシスポイント

（ｂｐ）上昇し３．２６３％と１週間ぶり高水準に迫った。同２年物利回りは

ほぼ変わらずの１．１９２％。

　ＣＭＡデータビジョンによると、５年物のクレジット・デフォルト・スワップ（ＣＤＳ）

スプレッドは、ギリシャ国債の債務１０００万ユーロ対する保証コストが２８万

１９００ユーロであることを示している。前日のニューヨーク市場では２８万９３００

ユーロだった。

　１０年物のギリシャ国債と独連邦債の利回り格差は前日終盤から３０ｂｐ

縮小し２５０ｂｐ。

　独連邦債先物３月限は６８ティック下落し１２２．３６。出来高は４０万枚と、

平均水準の半分程度だった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　２３日　ロイター］