欧州市場サマリー（5日）

　 　　 1412GMT 　　　　　 　4日

ユーロ／ドル 　 1.4418 　　　　　 1.4411

ドル／円 　 　91.780 　　　　　 92.550

ユーロ／円 　 132.32 　　　　　 133.41

　　　　　　　　　　　　　　5日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5522.50（＋22.16） 5500.34

　　クセトラＤＡＸ　　　　　6031.86（‐16.44） 6048.30

金　現物午後値決め 　　　　1123.25 1121.50　

　　　　　　　　　　　　　先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(３月限)　 99.265 (＋0.020)　　0.340(0.330)

独連邦債２年物 1.311(1.368)

独連邦債１０年物(３月限) 121.50 (＋0.16) 3.370(3.394)

独連邦債３０年物 　 4.080(4.080)

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　＜為替＞　ドルが対円で下落。８日に発表される１２月の米雇用統計の発表を前に、

ドルの持ち高を減らす動きが出た。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は続伸。商品（コモディティ）や銀行株に買いが入り、

１年４カ月ぶり高値を更新して引けた。一方、ワクチン販売をめぐる懸念から医薬品株が

売られ、上値は抑えられた。

　ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>は２２．１６ポイント（０．４％）高の

５５２２．５０。終値として２００８年９月２日以来の高水準となった。

　銀行株ではバークレイズが６．２％高。トレーダーは同行が業績見通しを引き

上げる可能性があるとの憶測が市場で流れたと指摘した。バークレイズからはコメントを

得られていない。

　ロイズ・バンキング・グループ、ＨＳＢＣ、スタンダード・チャータ

ードが１．４―３．４％上昇。ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド

（ＲＢＳ）は１０．３％と急伸した。

　鉱山株も堅調。非鉄金属価格はおおむね下落したものの、前日の中国の強い製造業統計

が引き続き支援している。エクストラータ、リオ・ティント、ロンミン

、ユーラシアン・ナチュラル・リソーシズ（ＥＮＲＣ）が１―２．２％

値上がりした。

　米原油先物が１バレル８２ドルに迫るなか、エネルギー株にも買いが入った。ロ

イヤル・ダッチ・シェル、ＢＰ、ＢＧグループが０．３―１．１％

上昇した。

　スプレデックスの株式トレーダー、アリファ・シーク・ウスマニ氏は「（８日発表され

る米雇用統計の）非農業部門雇用者数が大きな材料となるだろう。出来高はまだ通常の水

準に戻っておらず、市場参加者は米雇用統計待ちで様子見になると推測する。来週からは

出来高は適切な水準に回復するだろう」と述べた。

　医薬品株は軟調。フランス政府が供給過剰を理由に大手製薬各社に発注済の新型インフ

ルエンザ（Ｈ１Ｎ１型）ワクチンの半分以上をキャンセルしたことが圧迫した。グラクソ

・スミスクラインは２．４％、アストラゼネカは１．１％、シャイア

が０．８％それぞれ値下がりした。

　個別銘柄では製菓大手キャドバリーが３．２％安。米投資会社バークシャー・

ハザウェイはこの日、米クラフト・フーズによるキャドバリー買収に向

けた最大３億７０００万株の株式発行提案に対し、反対票を投じたことを明らかにした。

　欧州株式市場は反落。仏政府による新型インフルエンザワクチンの注文取り消し決定

を受け医薬品株が下落し、銀行株の上昇を打ち消した。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>の終値は０．３１ポイント（０．０３

％）安の１０６０．４２。前日は同指数は１．４％上昇し、２００８年１０月以来の高値

で引けていた。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は５．４４ポイント（０．１８％）安の

３０１２．３６。

　ブリューイン・ドルフィンのストラテジスト、マイク・レンホフ氏は「短期的な基調ト

レンドは依然上向きだとみている。企業信頼感は非常に高く、企業業績の上方修正も相次

いでいる。ここにきて、より堅調な回復見通しが視野に入ってきた」と述べた。

　ただ、この日発表された全米リアルター協会（ＮＡＲ）の１１月の住宅販売保留指数が

予想よりも大きく低下したことが、株式市場に若干の冷や水を浴びせたと指摘した。

　仏政府が新型インフルエンザ（Ｈ１Ｎ１型）ワクチンを発注し過ぎたとして、これまで

の発注分の半分以上を取り消したことで、医薬品株が売られた。グラクソ・スミスクライ

ン、ロシュ、サノフィ・アベンティスは１．３─２．４％安。

英国保健省が、特許期限切れ後に発売される安価なジェネリック医薬品（後発品）の利用

拡大を提案したことも、医薬品セクターの重しになった。

　英製菓大手キャドバリーは３．２％安。同社に買収提案を行っているクラフト

・フーズの株主である米投資会社バークシャー・ハザウェイが、クラフ

トが修正した買収提案に反対票を投じる可能性があるとしたことで売られた。

　クラフトに対抗してキャドバリーに買収提案を持ちかける意向はないとした食品大手ネ

スレも下落し、２．４％安で取引を終えた。

　一方、銀行株は上昇。バークレイズは６．３％高。ＨＳＢＣ、サンタ

ンデール、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド（ＲＢＳ）は

１．１─１０．３％高で終了した。

　グローバル・エクイティーズ（パリ）のトレーディング部門を率いるデビッド・テバル

ト氏は「小休止したものの、まだ年の取引は始まったばかりだ。２０１０年が株式市場に

とって良い年になると信じたい。マクロ経済指標が堅調であること、企業の合併・買収

（Ｍ＆Ａ）が再び活発化していることで、こうした見方は強くなっている」と述べた。

　＜ユーロ圏債券＞　上昇。弱い米住宅指標を背景に米国債が上昇し連れ高となったほか、

株式相場が勢いを失った。

　アナリストによると、一部で最近の国債下落を受けた安値拾いの買いが入る一方、新年

の休暇明けで引き続き方向感に乏しい展開となった。

　市場の関心は８日発表の米雇用統計と６日の独連邦債入札に向いている。

　全米リアルター協会（ＮＡＲ）がこの日発表した１１月の住宅販売保留指数は前月比

１６％低下の９６．０と予想を上回って低下。底堅い内容となった１１月の米製造業新規

受注の影響を打ち消した。

　独連邦債先物３月限は１０ティック高の１２１．４４。独連邦債１０年物

利回りは１．５ベーシスポイント（ｂｐ）上昇し３．３７６％。テクニカル

面での重要な節目となる３．４％手前で推移した。

　独連邦債２年物利回りは５．４ｂｐ低下し１．３０７％。

　あるトレーダーは「今年どう動くのか市場参加者はまだ決めかねている。米雇用統計を

めぐる懸念が一部ある」と述べた。

　ドイツは６日、６０億ユーロ規模の独連邦債入札（２０２０年償還、利率３．２５％）

を実施する。

　独連邦債以外のユーロ圏国債は当初は独連邦債をアウトパフォームしたものの、上昇を

受けて利食い売りが出たほかファンドの資金が独連邦債に戻り、中盤以降は独連邦債が一

部支援された。

　１０年物のギリシャ国債と独連邦債の利回り格差は一時２１７ｂｐと昨年１２月中旬以

降の水準に縮小したが、その後２３１ｂｐに拡大した。　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　６日　ロイター］