欧州市場サマリー（7日）

　 　　 1409GMT 　　　　　 　6日

ユーロ／ドル 　 1.4324 　　　　　　 1.4412

ドル／円 　 　93.160 　　　　　　 92.340

ユーロ／円 　 133.45 　　　　　　133.09

　　　　　　　　　　　　　　7日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5526.72（‐3.32） 　5530.04

　　クセトラＤＡＸ　　　　　6019.36（‐14.97）　 6034.33

金　現物午後値決め 1130.25 　 1130.00

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(３月限)　 99.280 (＋0.010)　　0.316(0.330)

独連邦債２年物 1.299(1.316)

独連邦債１０年物(３月限) 121.39 (＋0.16) 3.374(3.392)

独連邦債３０年物 　 4.109(4.112)

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　＜為替＞　ドルがユーロと円に対してしっかりで推移している。ユーロ圏の統計が弱い

内容となったことや、菅直人副総理兼財務・経済財政担当相がもう少し円安方向に進めば

良いと発言したことが材料視された。

　＜株式＞　小反落して終了した。ボーダフォンが下落し、エネルギー関連株の

上昇を打ち消した。

　この日はイングランド銀行（英中央銀行、ＢＯＥ）が政策金利を０．５％に据え置き、

資産買い入れプログラムの規模を２０００億ポンド（３１９０億ドル）に維持すると

発表したものの、市場への影響は限定的だった。

　ＦＴ１００種総合株価指数終値は<.FTSE>は３．３２ポイント（０．０６％）安の

５５２６．７２。同指数の前日の終値は１年４カ月ぶりの高値だった。

　ボーダフォンが２．２％下落し指数を押し下げた。同社と提携する米携帯電話最大手

ベライゾン・コミュニケーションズのサイデンバーグ最高経営責任者（ＣＥＯ）が

６日、ベライゾンの２００９年の収益について、アナリスト予想よりも大きく減少したと

発言したことが嫌気された。

　ただ、小売大手のセインズベリーが予想を上回る第３・四半期売上高を発表し

たことで市場心理は良好な状態を維持。ＦＴ１００種総合株価指数は前日につけた

２００８年９月以来の高値近辺で推移した。

　ＣＭＣマーケッツのストラテジスト、ジェームズ・ヒューズ氏は「セインズベリーの

業績は良好で、ポジティブな市場心理が維持された」と述べた。ただ「市場の注目は８日

発表の米雇用統計に集まっている」と指摘した。

　米労働省は８日１３３０ＧＭＴに１２月の雇用統計を発表する。非農業部門雇用者数は

８０００人減と、１１月の１万１０００人減から減少幅が縮小したと予想されている。

　原油価格が１バレル＝８３ドル近辺で推移したことで、エネルギー株が上昇。

ＢＧグループ、ＢＰ、ロイヤル・ダッチ・シェル、タロー・オイル

は０．５─２．５％高。

　一方、鉱山関連株は下落。エクストラータ、アントファガスタ、アン

グロ・アメリカン、ＢＨＰビリトンは０．４─１．５％高。

　医薬品大手アストラゼネカは１．２％上昇。同社の胃酸関連消化器疾患治療薬

の「ネキシウム」をめぐるイスラエルのテバ・ファーマシューティカルズとの米

国特許訴訟が解決。アストラゼネカの特許が保護され、ジェネリック医薬品（後発品）との

競合が先送りされたことを好感した。

　反落。８日に米雇用統計の発表を控え慎重姿勢が広がるなか、通信関連株を中心に売り

が出た。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は０．８６ポイント（０．０８％）

安の１０６０．１５。前日はザラ場で０８年１０月以来の高値をつけていた。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は２．３２ポイント（０．０８％）安の

３００７．３４。

　通信株の下げが目立った。ボーダフォンは２．６％安、ドイツテレコム

が１．９％安となった。北欧系通信大手テリアソネラは２．３％下

落した。 欧米経済指標がまちまちの内容となり、この日の市場は方向感を欠いた。

　米新規失業保険申請件数は３週間ぶりに増加したものの予想を下回り、４週間移動平均

は１年４カ月ぶり低水準となった。 一方、ドイツの指標は１１月の鉱工業受注指数が前

月比上昇したもののエコノミスト予想を下回ったほか、１１月の小売売上高も前月比で予想

に反して減少した。 中国の金融引き締めをめぐる懸念で銅やアルミニウムなど非鉄金属

が軟調となり、欧州鉱山株が売られた。ＢＨＰビリトン、アングロ・アメリカン

、アントファガスタ、エクストラータが０．４―１．５％安とな

った。

　中国人民銀行（中央銀行）は７日実施した３カ月物手形の入札で市場の予想に反して利

回りを引き上げた。定例オペの利回りの引き上げは、一段の市場流動性引き締めと受け止

められている。 銀行株は上昇。バークレイズ、ロイズ・バンキング・グループ

、ＢＮＰパリバ、ソシエテ・ジェネラル、クレディ・スイス

、コメルツ銀行が１．８―４．３％高となった。

　英小売株も好調。食品小売大手セインズベリーが３．２％高となったほか、

衣料チェーンのＪＤスポーツが１２％高と急伸した。

　＜ユーロ圏債券＞　上昇。市場が今週予定されていた入札を消化したほか、欧米株式市

場が軟調な展開となり相場を支援した。

　フランス政府はこの日、８６億５０００万ユーロ規模の長期債入札を実施した。前日の

独連邦債入札も順調に消化された。

　モニュメント証券の債券アナリスト、マーク・オズワルド氏は「（今週の入札は）まず

まずで、適度な需要が示された」と述べた。

　独連邦債先物３月限は２１ティック高の１２１．４４。フランス国債入札を控

え一時１２１．１１に下げる場面もあった。

　金利動向に左右されやすい独連邦債２年物利回りは１．７ベーシスポイント

（ｂｐ）低下し１．２９６％。同１０年物利回りは２．３ｂｐ低下し

３．３７％。

　市場が８日発表の米雇用統計に注目するなか、この日発表された１２月のユーロ圏景況

感指数や１１月のユーロ圏の小売売上高は材料視されなかった。

　ＲＢＳの金利ストラテジスト、ハービンダー・シアン氏は「市場は引き続き明日の米雇

用統計を非常に注視している」と述べた。

　独連邦債が上昇するなか、１０年物のギリシャ国債の独連邦債との利回り格差は２２５

ｂｐに縮小。前日の欧州市場では２２６ｂｐだった。アテネ市場は前日、公現祭の祝日で

休場だった。

　アイルランド国債と独連邦債の利回り格差は約２ｂｐ縮小し、１４４ｂｐだった。

　イングランド銀行（英中央銀行、ＢＯＥ）はこの日、政策金利を０．５％に、また資産

買い入れプログラムの規模を２０００億ポンド（３１９０億ドル）にそれぞれ据え置くと

発表したが、市場への影響は限定的だった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　８日　ロイター］