29日の金先物価格は上昇している。米中貿易戦争とブレグジットの動向は引き続き注目を集めている。
29日午後6時22分時点で6月限金先物は0.52%高の1283.75ドルを付けている。
一方米中貿易協議について、トランプ米大統領は両国の合意にはまだほど遠いと述べている。
5月中旬、劉鶴中国副総理が合意に至らないまま協議を終えて以来、中国国営メディアは貿易戦争の激化を報じている。
トランプ米大統領と習近平中国国家主席は6月、G20サミットで会合を行う見通し。
米国が政府機関におけるファーウェイ製品使用を禁じたのは違憲であるとして中国側が訴訟を起こした件もまた、貿易摩擦を悪化させる要因となっている。
貿易戦争の報道を受けてドルインデックスは0.07%高の97.912を付けている。一方で、金先物価格は上昇しなかった。
米中貿易戦争によりリスクオフの流れとなるにも関わらず、金先物は1300ドル台を下回って推移している。
今後の金価格の動向は、誰がメイ首相の後釜に座るかによっても変わるだろう。仮に合意なき離脱の可能性が高まれば、さらにポンドが下落し、金は上昇すると考えられる。