1340GMT 8日
ユーロ/ドル
ドル/円
ユーロ/円
9日終値 前営業日終値
株 FT100 5111.84(+19.51) 5092.33
クセトラDAX 5498.26(+13.41) 5484.85
金 現物午後値決め 1071.25 1064.00
先物 現物利回り
3カ月物ユーロ(3月限) 99.315 (+0.030) 0.316(0.295)
独連邦債2年物 1.066(1.009)
独連邦債10年物(3月限) 123.44 (‐0.47) 3.200(3.142)
独連邦債30年物 3.918(3.833)
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<為替> ギリシャ救済をめぐる憶測を背景にユーロが対ドルで上昇している。
トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が11日に開かれる欧州連合(EU)の臨時首脳
会議に出席するため、オーストラリアでの会議の予定を短縮したことからギリシャ救済を
めぐる観測が高まった。
しかし、総裁のスポークスマンは予定変更について、単にロジスティックな理由による
ものと説明。これを受けてユーロは一時上げ幅を縮小した。
<株式> ロンドン株式市場は続伸。南欧諸国の財政問題をめぐる根強い懸念が市場
心理を圧迫したものの、鉱山・銀行株を中心に買いが入った。
FT100種総合株価指数<.FTSE>は一時5132.93の高値をつけた。
このところ急落していた金属価格が地合いを回復し鉱山株を支援。エクストラータ
3.4―4.5%上昇した。
銀行株は、終盤にかけて値を削ったものののプラス圏にとどまり、バークレイズ
チャータード(スタンチャート)銀行
エネルギー株も買われた。ドルの下落に加え、前週2カ月ぶり安値付近まで下落してい
た市場に強い買いが戻ったことで米原油先物
BP
1.6高。
不動産のブリティッシュ・ランド
が18%上昇したことが好感された。
保険株は軟調。アヴィヴァ
リーガル・アンド・ジェネラル
ソブリン債へのエクスポージャーが懸念されている。
トレーダーによると、フィッチ・レーティングスが英国について、トリプルA格付け国
では最もぜい弱な国の1つの見解を示したことを受け、市場では一段と警戒感が高まった。
一部ディフェンシブ銘柄が下落した。ブリティッシュ・アメリカン・タバコ
1.2%安、インペリアル・タバコ
ボーダフォンも0.7%値下がりした。
欧州株式市場は値動きの荒い展開のなか小幅続伸。ギリシャをはじめとするユーロ圏の
一部の国の債務問題をめぐる懸念が根強いものの、銀行株に安値拾いの買いが入った。
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は1.63ポイント(0.17%)高
の980.96。年初来では6.2%安だが、2009年3月の水準からは52%上昇し
ている。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は4.14ポイント(0.16%)高の
2668.43。
この日は銀行株の上げが目立ったが、終盤にかけて若干上げ幅を縮小した。トレーダー
によると、格付け会社フィッチ・レーティングスが、トリプルAの格付けを持つ国の中で
英国は格付けが最もぜい弱な国のひとつとの見方を示したことで、英銀行株は若干勢いを
失った。
HSBC
パリバ
%高。一方、スイスのUBS
あったことを明らかにした。
ギリシャ救済をめぐる期待を背景に相場が堅調となる場面もあった。欧州中央銀行(E
CB)のトリシェ総裁がオーストラリアで行われていた会議を予定より早く切り上げたこ
とから、欧州連合(EU)首脳会議でギリシャ救済のため何らかの対策が協議されるとの
観測が高まった。
ただ、ECBは、総裁が予定よりも早く切り上げたのは単にロジスティック上の理由に
よるものだと述べた。
ギリシャの銀行株<.FTATBNK>は5営業日ぶりに反発し8.6%高となった。アルファ銀
行
りした。
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の欧州株ストラテジスト、ロバート・クイ
ン氏は「EUだろうが国際通貨基金(IMF)だろうが関係ない。(ギリシャが)いずれ
は救済されることはわかっている。債務不履行に陥ることはない。われわれが待っている
のは政治的解決であって、経済的な対策ではない」との見方を示した。
鉱山株は堅調。アングロ・アメリカン
ン
3.7%高となった。
医薬品・公益事業・たばこ・通信などのディフェンシブ銘柄は売りが優勢となった。ユ
ニリーバ
コ
<ユーロ圏債券> 11日の臨時欧州連合(EU)首脳会議を控え、周辺国債券売り
が一服した。最近の売りが行き過ぎだったとの見方もある。
取引終盤にかけ、独連邦債先物はマイナスに転じた。ドイツ連立与党関係筋が、ユーロ
圏諸国はギリシャを救済する方向で原則合意したと述べたとのニュースを受けた動き。
同ニュースを受け、ドイツ政府報道官は、債務問題を抱えるギリシャ政府の救済をユー
ロ圏が決定したとの報道は根拠がないと述べた。
フィッチの欧州・中東・アフリカ地域(EMEA)ソブリン格付け部門責任者ブライア
ン・コールトン氏はこの日、ユーロ圏加盟国の救済について法的な枠組みも前例もないと
指摘し、「特に格付けが最高の国が最低の国の救済に積極的かといえば、全く明確ではな
い」と述べた。
1800GMT時点で、独連邦債先物3月限
123.44。清算値は123.98だった。
独連邦債2年物
同10年物
この日実施された、計40億ユーロ超のオーストリアとオランダの国債入札は、底堅い
需要となった。
ギリシャ、スペイン・ポルトガルをはじめとする周辺国債券と独連邦債の利回り格差は
縮小し、債務保証コストも低下した。
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁はフィナ
ンシャル・タイムズ(FT)紙のブログ、FTアルファビルとのインタビューで、EUの
構造基金に関してギリシャと協力する方策はあり得る、と述べた。
トリシェECB総裁がオーストラリアで行われていた会議を早く切り上げたことから、
市場ではEU首脳会議でギリシャ救済のため何らかの対策が協議されるとの観測が高まっ
た。ECBスポークスマンはこの日、単にロジスティックな理由によるものと述べた。
10年物のギリシャ国債と独連邦債の利回り格差は13bp縮小し352bp。
同ポルトガル国債と独連邦債の利回り格差も11bp縮小し156bpとなった。
[東京 10日 ロイター]