欧州市場サマリー（15日）

　　　　　　　　　　　　　　1521GMT　　 12日米国終盤

ユーロ／ドル 　　 1.3589 1.3615

ドル／円 　　　　 89.98 90.02

ユーロ／円 122.29 122.58

　　　　　　　　　　　　　　15日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 　5167.47（＋25.02） 5142.45

　　クセトラＤＡＸ　　　 5511.10（＋10.71） 　5500.39

金　現物午後値決め 　 1098.25 　　　 1082.00

　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(３月限)　 99.330 (＋0.005)　　0.306(0.323)

独連邦債２年物 0.984(0.987)

独連邦債１０年物(３月限) 123.45 (‐0.10) 3.199(3.195)

独連邦債３０年物 　 3.937(3.926)

------------------------------------------------------------------------------

　＜為替＞ 欧州外国為替市場でユーロが対ドルで下落、９カ月ぶり安値近辺で推移し

た。欧州の財務相会合の行方を見守る展開となった。

　ノルデア（コペンハーゲン）の為替ストラテジスト、ニルス・クリステンセン氏は「市

場はすでに一段のユーロ安・ドル高を織り込んでいるが、そうした動きを続けるきっかけ

が必要だ」と述べた。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は反発。銀行・商品（コモディティ）株がしっかりで推

移した。個別銘柄ではブリティッシュ・エアウェイズ（ＢＡ）が国際線運航を

めぐる提携強化への期待感から買われた。

　ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>は２５．０２ポイント（０．４９％）高の

５１６７．４７。一時５１９４．２９まで上昇した。

　米国市場がプレジデンツデー、アジア市場の多くは旧正月で休場となるなか薄商いだっ

た。

　このところ欧州連合（ＥＵ）によるギリシャ救済計画の不透明感から売られていた銀行

株が反発。バークレイズが５％高。ロイズ・バンキング・グループも

０．５％高、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド（ＲＢＳ）は１．１％高

となった。これら銘柄は、シティグループによる目標株価の引き上げも支援材料となった。

　生保株では１７日に最新の業績発表を控えたリーガル・アンド・ジェネラルが

２．４％上昇した。

　中国の最近の金融引き締めに向けた動きに対する懸念が後退しリスク選好が戻るなか、

鉱山株が値を上げた。アングロ・アメリカン、フレスニロ、エクストラ

ータ、カザキミスが０．９―１．７％高。

　リオ・ティントも２．１％上昇。メリルリンチが同社を「ヨーロッパ１リスト」

に加えた。

　原油価格が小幅高となるなかエネルギー株も高い。ＢＧグループ、

ＢＰ、ロイヤル・ダッチ・シェルが０．１―０．４％上昇した。

　ＢＡが２．６％上昇。米運輸省が１３日、国際航空連合「ワンワールド」に加

盟する米アメリカン航空と、ＢＡ・イベリア航空を含む４航空会社が求

めていた大西洋路線での独占禁止法の適用除外を、暫定的に認めると発表した。

　医薬品のグラクソ・スミスクラインは０．５％値上がりした。ＪＰモルガンが

投資判断を「アンダーウエート」から「ニュートラル」に引き上げた。アストラぜネカ

とシャイアも上昇した。

　欧州株式市場も反発。銀行株と鉱山関連株が買われ、ディフェンシブ銘柄の食品関連株

の下げを吸収した。ただユーロ圏諸国の対ギリシャ支援の内容が依然として不透明なこと

から、株価の上昇は限定的だった。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は３．９０ポイント（０．３９％）高

の９９１．７６。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は９．３７ポイント（０．３５％）高の

２６８３．８３。

　銀行株の上げが目立った。ＨＳＢＣ、ソシエテ・ジェネラル、

ＵＢＳ、ドイツ銀行は０．２─２．６％上昇。１６日に決算発表を

控えたバークレイズは５％高で引けた。

　この日発表された日本の２００９年１０─１２月期実質国内総生産（ＧＤＰ）伸び率が

予想を上回ったことで、朝方市場心理が押し上げられた。ただ、米国市場が祭日のため休

場、アジアの多くの市場も春節のため休場となっていることもあり、欧州株式市場は方向

感を欠く取引となった。ギリシャの金融市場もこの日は休場。

　ブリューイン・ドルフィンの主任ストラテジスト、マイク・レンホフ氏は「これまで比

較的連続して利益確定の売りが出ていて、それが過度に売られる状況を作り出していた。

この日の取引ではこうした状況からの一服感がみられた」と述べた。

　ただ「発表された企業業績の多くが株価のサポート要因となってきたものの、市場では

ギリシャ問題が関心を集めている」と指摘。「欧州連合（ＥＵ）のギリシャ支援策の詳細

が待ち望まれている」と述べた。　

　銅価格が１トン＝６９００ドルに近づくなど、金属価格の上昇を受け、鉱山関連株が

上昇。アングロ・アメリカン、カザキミス、ＢＨＰビリトン、

エクストラータ、リオ・ティントは０．２─２．２％上昇した。

　一方、リスク選好度が上昇したことでディフェンシブ銘柄の食品関連株は売られた。

キャドバリー、ダノン、ネスレ、ユニリーバは

０．２─０．８％下落して引けた。

　＜ユーロ圏債券＞　ギリシャ国債と独連邦債の利回り格差が小幅拡大した。ギリシャの

財政改革をめぐりユーロ圏の財務相がさらに圧力をかけるとの見方が広がった。

　この日はギリシャ市場などが休場となるなか、薄商いだった。

　ギリシャ国債と独連邦債の１０年物利回り格差は一時、約２０

ベーシスポイント（ｂｐ）拡大し３１４ｂｐ。その後３０９ｂｐ近辺で推移した。

　クレジット・デフォルト・スワップ（ＣＤＳ）市場では、ギリシャやポルトガル、スペ

インが小幅縮小するなか、アイルランド国債の保証料が、前週末の１０００万ユーロ当た

り１５万５３００ユーロから同１５万９０００ユーロに拡大した。

　１６１５ＧＭＴ時点で、独連邦債先物３月限は１８ティック安の１２３．３７。

欧州株高が影響したという。

　独連邦債１０年物利回りは約１ｂｐ上昇の３．２０６％。独連邦債２年物

利回りは０．９８９％とほぼ横ばい。

　アイルランド国債と独連邦債の１０年物利回り格差は７ｂｐ拡大し１４７

ｂｐ。同国は翌日、２０１４年債および２０２０年債（最大１５億ユーロ）の入札を行う。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　１６日　ロイター］