[パリ 30日 ロイター] - フランスの石油・ガス大手トタル (PA:TOTF)は30日、米エネルギー大手アナダルコ・ペトロリアム (N:APC)が主導するモザンビーク液化天然ガス(LNG)事業の権益26.5%の取得を完了したと発表した。取得額は39億ドル。債務問題を抱えるモザンビークの収入増加につながるとみられる。
トタルのプヤンネ最高経営責任者(CEO)は声明で「モザンビークLNG事業は当社の戦略に完全に合致する。LNG分野でのわれわれのポジションを拡大する」との見解を示した。
アナダルコは米エネルギー大手オクシデンタル・ペトロリアム (N:OXY)に買収される。これまでアナダルコがモザンビークLNG事業のオペレーターだったが、オクシデンタルへの身売りの一環として、トタルがアナダルコのアフリカ事業を88億ドルで買収。この結果、モザンビーク事業のオペレーターはトタルに取って代わる。
今回の取引により、モザンビークLNG事業の権益配分は、トタルが26.5%、モザンビーク国営石油会社(ENH)が15%、三井物産の三井E&Pモザンビーク・エリア1が20%。ONGCビデシュ、ビース・ロブマ・エネルギー・モザンビーク、BPRLベンチャーズ・モザンビーク社が各10%、国営タイ石油会社(PTT)の資源開発子会社PTTEPモザンビーク・エリア1が8.5%となる。
モザンビークLNG事業は2024年までに生産を開始する予定。
モザンビーク紙によると、同国政府はオクシデンタルによるアナダルコの買収で、8億8000万ドルのキャピタルゲイン課税を目指している。