[チューリヒ 30日 ロイター] - スイスの金融大手クレディ・スイス (S:CSGN)が発表した第3・四半期決算は、純利益が108%増の8億8100万スイスフラン(8億8694万ドル)と、同行がまとめた市場予想の7億5100万フランを上回った。
主力のウエルスマネジメント部門のほか、トレーディング部門の収入が増加した。傘下の投資ファンドプラットフォーム「インベストラボ」をスペインのオールファンズ・グループに売却したことも寄与した。
ティージャン・ティアム最高経営責任者(CEO)は「厳しい環境の中、ウエルスマネジメント部門を引き続き拡大し、収入を増やした。年初来、グループ全体で差し引き720億スイスフランという記録的な新規資産を確保した」と表明した。
同行は、米中貿易戦争や英国の欧州連合(EU)離脱など地政学的な問題により、2020年と2021年の設備投資・投資の決定は慎重に下すことになると予想。ただ、ウエルスマネジメント部門の長期的な見通しは依然として明るいという。
有形株主資本利益率は9%。同行は今年の有形株主資本利益率を10─11%にすることを目指している。
インベストラボとオールファンズ・グループの統合では3億2700万フランの収入を計上。この収入を除くベースの税引き前利益は21%増だった。